クモガタガガンボの勉強のつづき.

yyzz22007-02-14

 11日の記事に書いた「Kansas School Naturalist]」の「Snow Flies」(by John Richard Schrock)を読み終わる.


 勉強になった.ぜひ読まれることをオススメする.せっかくだから一部を訳出.
 どうやって雪の上に出てくるのか,という話.わたしは「樹の根元」とにらんだが,もっと色々らしい.

なぜ雪上を歩いているのか?
(…)彼らはどこから雪上面に出てくるのだろう? バイヤーズ博士はフィールドでの体験から,風下側にある沢山の雪のくぼみから表面へ近づけること,また,植物の茎が風で揺れてできる縦穴が表面への通り道となることを指摘している.(…)

 そうかしれないが,それも難儀なことだなあ.


 11日のwikiの訳でよく分からなかった箇所.

トンネルの中のロマンス?
個体数の少ない,寒冷地の昆虫は配偶相手をえり好むような贅沢はできない.数名の昆虫学者の一致したところでは,捕まえた生きた雪虫を同じ容器に入れると,♂と♀はただちに交尾したという.しかもその時零下4〜5℃だったのだが.交尾は30〜70分を要した.有翅のガガンボが交尾中は頭を逆方向に向くのに対して,これらの無翅の虫は図9に示すような姿勢を取る.これは,♂の交尾器が手の込んだ構造を持ち,180度反対向きになって♀の腹部に合わされることを必要とする.


 これはやはり11日の,http://f.hatena.ne.jp/yyzz2/20070212092045の画像に当てはまりそうな記述.

奇妙な虫の奇妙な振る舞い
隠れる場所のないところに閉じこめると,雪虫図11に示すようなうずくまる姿勢を取り,長い時間完全に静止する.彼らは指立て伏せをするかのように,リズミカルに体を上げ下げするかもしれない.また,少し警戒している時は,虫は脚をぴったりとくっつけてうずくまる.おそらくは脚を伸ばした美味そうな昆虫ではなく,樹の皮の破片のように見せているのだろう.また,♂の雪虫は跳ねることもできるのである! バイヤーズは脅かしてもいない♂について次の様に記している.「動きを観察していると,突然,皿の端からわたしのシャツの真ん中へと跳ね上がった」.

 わたしも,追いかけ回しているときにジャンプするのを見ている(♀だと思うのだが…).ただし,飛距離はほんの少しだった.


 それにしても簡単に交尾するなら,なんとかならないかなあ.