2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

死の熱帯魚水槽.

とても「みちのく会」どころでは結果的になかった.今日もサービス出勤.パソコンに6時間も向かって,明日の朝一には完成していなければならない作業をやっていましたです. 噂では労働時間抑制のため,職場では昼休みの時間を長ーくするとの話.昼休みに人…

熱帯魚病槽101号室.

というわけで職場の「熱帯魚同好会」(現在5名)の水槽では疫病が収束の気配すら見せず,元気なのはエンゼルの進くんと,ナマズたちと,エビどもだけとなってしまった. これは病魚用隔離病槽.昨日の様子.この水槽をわれわれは「101号室」と呼んでいる…

「ココロ社」さんの「アシッド漫画『アニマル劇場』」

実はわたしはこういうのが異常に好きだったりする. http://d.hatena.ne.jp/kokorosha/20090225 笑ったのは久しぶりのような気がする.(1)(2)を同時に再生するのがコツ.

トンボの一種.

先週末にまとめて雪が降って,まだ溶けていない.地面はまだ雪.車道だけが車に削られて舗装をむき出しにしている. 本州からのブログや虫の掲示板では,春の予感を告げる記事が現れ始めてきた. 北海道の苫小牧はまだ冬でしかない.それでも日中の日差しは…

職場の「熱帯魚同好会」続報.

そういえば,葬送儀礼をあつかった映画が賞を取ったとか話題になっているが,わたしの方はちょうど,注文していた『死者たちの物語 『餓鬼事経』和訳と解説』(藤本晃)が届いた.施餓鬼供養の本である.着眼点はいいのだが,世の中の流れからは少しはずれて…

Emmet『英国産鱗翅目の学名』から(11)

もう人々は悪文と細切れの展開に誰一人ついて来られていないと思うのだが,今更引き返せない.一応区切りがついたら,HPの方に整理する予定である. <5−4>リンネ以後〜鱗翅目の「属」について.1783年. 1778年,リンネ没. 1783年.2つの上種名が現…

Emmet『英国産鱗翅目の学名』から(10)

<5−3>リンネ以後〜鱗翅目の「属」について.Fabriciusの1775年. リンネ分類に徐々に補足・改変が加えられていく. Fabriciusの,『Systema entomologica(昆虫学の体系)』(1775). 彼は新たな分け方を作ったのではなく,リンネが名付けていないグル…

ナミシャク特集(54).ヨコジマナミシャク.

風邪なのだか糖尿なのだか怠け病なのだか分からないが,とにかく神経がまいっていて,相変わらず昼休みに寝込んでうなされたり会議中に抜け出して吐いたりしているわけで,とても更新どころではないのだが「死んでいるのでは」とか思われてもアレなので,オ…

近況報告.今日は虫なし.

(2月16日) 「寒中見舞い」.2人目の特殊な方から希望のメール.ありがたいことである.蛾なら何でも,とのこと.何であれ条件は付けた方がよいのであって,この程度のフィルタリングで「ワラジムシの無意味な接写画像」とか「ザトウムシの何だかなあな…

ナミシャク特集(53).ホソバナミシャク.

前回のキリバネホソナミシャクは♂♀で触角がはっきり異なっていて(見えてさえいれば)簡単だったのだが,ホソバナミシャクは事情が違う. 講談社『蛾類大図鑑』の執筆者も,これは逃せないポイントと考えたのだろう. 触角は♂♀ともに櫛歯状だが,♂の方が枝が…

Emmet『英国産鱗翅目の学名』から(9)

<5−2>リンネ以後〜鱗翅目の「属」について.「Alucitae」の再編. ※リンネの分類体系に加えられていった変更を,これからしばらく追うことになる. ※とはいえ,まだリンネの次世代にとっては,現在の「属」概念はまだ遠い. 例えば1775年のFabriciusによ…

ナミシャク特集(52).キリバネホソナミシャク.

(2月13日記) 昨夜はまあまあ眠ることができて,今日は普通の体調. 仕事をしたり(なんだか来客やら会議やらで忙しかった),1人しか申し込みのなかった「寒中見舞い」を発送したり(明日締め切り),「札カラ研」の年会費を振り込んだり(1000円…

(2月11日記)HPにヨスジアカヨトウ追加.

例の「HP別館」に1年振りに新しい虫の記事を追加. 「準備中」の看板を出してから半年でようやく「ヨスジアカヨトウ」記事を書けた. 次の蛾も決まっているのだけど…. 根本的にはトップページを直したいのだが,エネルギー不足である. ヽ(`Д´)ノ

ナミシャク特集(51).(オオ/コ)ナミフユナミシャク.

Operophtera属は,というよりも,そもそも秋から冬のシャクガは似たり寄ったりで紛らわしい.掲示板の投稿を見ていると,フユシャク亜科も同定には神経を使いそうだ. かつて「ナミスジナミシャク」と呼ばれた蛾がいて,リンネが「brumata(「最も短期間の」…

Emmet『英国産鱗翅目の学名』から(8)

<5−1>リンネ以後〜鱗翅目の「属」について.「属」と「科」. ※「個」から「普遍」へさかのぼり,「普遍」から「個」へ舞い降りることで,人間の理性を神の創造のそれに近づけることが分類学のテーマであるといえる.西洋の科学が常にキリスト教にその動…

ナミシャク特集(50).クロオビフユナミシャク.

季節は巡って秋から冬へ,と言っても同じ11月の同じ頃合いである.広義のフユシャクたちが出てくる. 風が冷たい.彼らだって灯火には興味はあるのだろうけど,いかんせん飛ぶ力が弱い.大漁というわけにはなかなかいかない. そうやって,蛾のシーズンは…

ブログ3年半ぐらい記念企画.「寒中見舞い」サービス.

「みちのく会」不参加の絵はがきを今回の世話人さんへ投函.自分でプリントしたカドモンヨトウの画像である. 配達の人が虫嫌いだったら届けるどころかたちまち捨ててしまうだろうから,届かないかもしれない.でもそれは仕方ない. というわけで,例によっ…

『英国産鱗翅目の学名』から(7).

<4−4>リンネによる分類と現在の分類との齟齬.「ハマキガ」と「イガ」. (つづき) すべての「ハマキガ」が「平らで小型」ではない.とまっている時に翅を屋根型にするものや翅を巻くものもいる. 多くの翅を巻く種が「イガ(Tinea)」の語尾「-ella」…

ナミシャク特集(49).ミドリアキナミシャク.

さて「アキナミシャク」の続き. 姿はほとんど同じだが,フラッシュの下で異なる色合いを見せる. ミドリアキナミシャク.08年11月02日.前翅長17mm. 講談社『蛾類大図鑑』では次のように記述される. 前種(引用者註:アキナミシャク)よりもはる…

エルモンドクガ記事修正.

HP「別館」.KUMAさんの叱責もあって,ようやく新しいPCにビルダーをインストした. エルモンドクガ記事の学名部分に加筆.

ナミシャク特集(48).アキナミシャク.

やっぱりわたしの人生は失敗だったような気がするのだが,あまり欲があるわけでもないから,とりあえずあまり困ってもいない.他の人たちの半分の内容しか生きられなかったのは仕方ない.こんなものである.若い頃にもっと本を読んでおけばよかったと思うば…

『英国産鱗翅目の学名』から(5)

<3−2>リンネとその後継者によるスズメガの分類. リンネは鱗翅目を3つの属,すなわち「蝶(Papilio)」「スズメガ(Sphinx)」「蛾(Phalenae)」に分類している. 「蛾」を更に「研究上」7つに区分した.(<3>で詳述) それ以外にも,「属」に付随…

『英国産鱗翅目の学名』から(6)

<4−3>リンネによる分類と現在の分類との齟齬.「シャクガ」と「メイガ」. (つづき) 「シャクガ(Geometrae)」と「メイガ(Pyraris)」について. 共通点 :翅が幅広い.翅を平らに広げてとまる. 「シャクガ」 :前翅の後縁が腹部へ届くほどだが,腹…

『英国産鱗翅目の学名』から(4)

<4−2>リンネによる分類と現在の分類との齟齬.カギバガとコヤガ. ※単なる「間違い探し」と思うなかれ.現代とは「まなざし」が異なっている. ※このような「違和」や「どっちつかず」の事例が蓄積されてはじめて,新しい学説に命が吹き込まれる. (前…

ナミシャク特集(47).マルモンシロナミシャク.

前回のキベリシロの「おとなり」蛾. マルモンシロナミシャク.06年08月01日. 職場の庭だと思う.ここはしばしばナナカマドにカイガラムシがたかっていて,画像にも写り込んでいる. キベリシロとほとんど同じ.何が違っているかというと,外縁の黒紋…

ナミシャク特集(46).キベリシロナミシャク.

わたしも人の子であって(イエスとは無関係である),醤油で煮染めたようなナミシャクがいつ果てるともなく続いてユウウツだったが,白っぽい蛾に移って気持ちがずいぶん楽になった. 蝶を愛する人々の多いことを少しだけ理解できるように思う. Gandaritis…

『英国産鱗翅目の学名』から(3)

<4−1>リンネによる分類と現在の分類との齟齬.「ヤガ」と「メイガ」. リンネは「蛾(Phalaena)」(←そういう「属名」である)を,とまり方や触角によって分類するのだが,それ故に現代の分類とは合わない種が多数出てくる. (以下は原著p.21を元に構…

ナミシャク特集(45).ツマキシロナミシャク.

Jaeger『A Source-Book of Biological*1 Names and Terms』(Charles C Thomas・Publisher)が届いた.例によって学名本である. 虫ブログでは時たまレンズ道楽が話題になるが,本マニアも負けず劣らず業が深い.人はわたしのことを金持ちだと思うかもしれな…

『英国産鱗翅目の学名』から(2)

<3> 「蛾(Phalaena)」の分類. スズメガについては特筆すべきことはない<3−2>で.ここでは「蛾(Phalaena)」に話を絞る. リンネは「蛾」を,「より容易に探求されるために」7つに区分している. (p.25) ※えらくプラグマティックな表現である.…

『英国産鱗翅目の学名』から(1)

<1> リンネによる,鱗翅目における二名法. リンネは学名に「属名+種名」の「二名法」を導入したと知られる.ただし,現代の学名に慣れている者は頭を切り換えていく必要がある. 今日考えられている「属」の概念はリンネにはない.リンネの「属」は,現…