『英国産鱗翅目の学名』から(4)

<4−2>リンネによる分類と現在の分類との齟齬.カギバガとコヤガ.

  • ※単なる「間違い探し」と思うなかれ.現代とは「まなざし」が異なっている.
  • ※このような「違和」や「どっちつかず」の事例が蓄積されてはじめて,新しい学説に命が吹き込まれる.


 (前回のつづき)

  • カギバガ科の多くは翅を広げてとまり,触角が櫛歯なので,Geometra(シャクガ)内のPectinicornes(櫛歯触角群)に分類された(語尾「−aria」).

 ※なるほど.こういうシャクガなんだと言われれば今でも通用しそう.

(p.21)

 ※コブガ,コヤガは初心者泣かせの蛾である.昔から微妙だったことがしのばれる.


 ※次回は「間違い探し」をちょっと休んで「リンネとその後継者によるスズメガの分類」について.