2017-01-01から1年間の記事一覧

エゾヒグマの分類。Hastina属・Euhampsonia属修正。アオセダカシャチホコの図版。

今は大学も営業が大変である。教授たちが研究に専念できるご時世ではないらしく,昨日は北見の高校で北海道大学の宣伝のための出前模擬授業があった。本来招かれざるわたしが,顧客である高校生に混入して,しかも一番前の席を陣取って何か質問してやろうと…

Togepteryx属調べ直し。松村松年におけるタテスジシャチホコの標準和名の混乱について。

HPのシャチホコ修正中.Togepteryx属の調べ直し。 どんどん面倒な事案が発生する。 タテスジシャチホコの属名の原記載は,松村松年, 1920, 動物学雑誌 32 379: 149 (PDF)。 すると,こう。 (二三) ハガタエグリシャチホコ Togepteryx (n.g.) velutina OBT…

ケイさんからの蛾メール。ケイさんのブログ引っ越し。モンクロシャチホコ。ウスミドリナミシャク。

今日は勤務校のマラソン大会振替休み。朝からPCに向かっている。しんどいのだけど,仕事よりはずっと楽しい。 メール箱をのぞき込む習慣をもともと持っていなかった。メールが来ても気づかずにそのままのことがしばしばあって,ある日たまたま見ると,8月…

Clostera命名者のSamouelleについて。シャチホコ書き直し中。

シャチホコガ科の幾つかを修正してうpし直し。 Clostera属について,その属名命名者のGeorge Samouelleの記事が英独をはじめとして5カ国語のウィキペディアに載っている。日本版はこういう分野では全然ダメ。 誰も翻訳しないのはいかがなものなのかはとも…

HPの記事書き直し中。

ご無沙汰でした。 考査期間になると機能が停止して,復旧までしばらくかかる。現役時代に自分が試験を受けるのはまったく平気だったのだが(午前で終わるので嬉しかった),試験対策をやって打ち合わせをして試験問題を作って印刷して試験監督をやって採点し…

Hastina属更新。平嶋義宏『学名の知識とその作り方』と「Schulz氏」。

Hastina属更新。 Hastina属 結構古い蛾なのだが図版が見つからない。ヒュブナーとザイツを除いて,ドイツ系はあまり図版に力を入れていない印象がある。 平嶋義宏『学名の知識とその作り方』と「Schulz氏」。 月刊「むし」5月号の「蛾界」を見ていて,平嶋…

ケイさんからのメール。ヒメウラナミジャノメ。Gymnoscelis属更新。

すっかりご無沙汰していた神奈川のケイさんからメールが来た。 数少ない貴重な読者であり支援者であって,絶滅危惧種である。保護の必要があるに違いないが,わたしにNPOを作ったりする力は皆無である。 教員は大変そうだと心配してくれているが,わたし…

Gandaritis属・Glaucorhoe属。

「月刊むし」の「蛾界」にそそのかされて平嶋『学名の知識とその作り方』購入。誤植と探査不足があるようなので出版社にメールを送った。出版社からの何らかの返答を待って,『学名の知識とその作り方』の感想をここにあげたい。 HPの更新。今のところ週1…

蛾の学名のジェンダーについてまた考えた。Eustroma属・Evecliptopera属・Gagitodes属。

エウピテーキア(カバナミシャク)後。 Eustroma属 属名のジェンダーが今回の『標準図鑑』で「女性」とされたものの一つ。何度か書いているように,ラテン化されていないギリシア単語そのままの属名はもとのギリシア語での性別とするのが命名規約。‘stroma’…

蛾への献名について。シーベルスとブラニツキ。

ルーミスシジミやヤンコウスキーキリガとかプライヤエグリシャチホコとか,外国人名が付いている和名がしばしばあって(当ブログの読者ならともかく)一般人には何だか分からなかったりするのだが,たいていは「献名になっている種小名」に由来している。す…

Eupithecia属更新終わり。絶望のカバナミシャク(2)。Eupithecia tripunctaria(シロテンカバナミシャク)勉強会。

相変わらず,「八幡の藪巡りな原記載文探し→古風な外国語とその綴り字に苦悶→そもそもあるのかないのか分からない状態での図版捜索」の魔の腕の中。それでもカバナミは何とか完了した。偉い。 Eupithecia属 (r〜s) Eupithecia属 (t〜z) それで。 Eupithe…

Euphyia属,Eupithecia属(a〜q)まで更新。絶望のカバナミシャク(1)。

カバナミ調べがやっぱりしんどい。職場のPCが年度替わりでサーバーが異常に重くてすぐにタイムアウトする。夜は仕事の夢で毎晩うなされる。 でもHP更新。 Euphyia属 フタテンツマジロナミシャク Euphyia unangulata についてHPでは おそらく,前翅の黒…

ウスベニスジナミシャクに関する訂正。Episteira属・Esakiopteryx属・Euchoeca属更新。

とにかく,こちらのブログにあげないと検索エンジンがインデックスしてくれない。HP更新の続き。 Episteira属 これも「複合属名」。Steirophora属由来でそっちは問題ない。 以下はSteirophora属の話。この属は,ウォーレン(William Warren。参照:William…

地味シャク色々更新(1)。Entephria属・Epilobophora属・Epirrhoe属・Epirrita属。

書きためていた分を放出してHP更新。 Entephria属 北海道にはシロテンサザナミナミシャクが分布するが,高山蛾なので全然知らない。種小名の通り,交尾器で区別するらしい。説明は,『標準図鑑 1: 264』の方が詳しい。 ♂交尾器(Fig. Nsha4-2):前種[=サザ…

Ecliptopera属更新。後節“-pera”について Emmet 批判。

HP更新。 Ecliptopera属 学名調べに使っている本の一つ。The Scientific Names of the British Lepidoptera-: Their History and Meaning作者: A. Maitland Emmet出版社/メーカー: Brill Academic Pub発売日: 1991/01/01メディア: ペーパーバックこの商品…

Costaconvexa属・Dysstroma属更新。Dysstroma のジェンダーについて。

HP更新。 Costaconvexa属 命名者の Agenjo(あげんじょ,と読むらしい)はスペインの大物昆虫学者。参照:「Ramón Agenjo Cecilia - Wikipedia, la enciclopedia libre」(スペイン語だがgoogle翻訳でどうにでもなる。日本語でよく分からなければ,英仏の方…

Carige属・Catarhoe属・Chloroclystis属更新。Emmet・平嶋批判。

それじゃあ「TECHNOPOLIS」から。そういう世代なのである。 マニアになってくると,どのアレンジがいいとか悪いとかという議論になるらしいが,わたしはあまりこだわっていない。マニアではないのである。 HP更新。ナミシャクはまだ始まったばかり。 Carig…

Asthena属・Baptria属更新。

HPの更新。 Asthena属 いわゆる「シロナミシャク」の類。蛾は「茶地味」「縞地味」「灰地味」「白地味」といろいろと地味なのだけども,シロナミシャクは白地味。波線はあるのだけども色が淡い。眼視ではなんだか分からない。白っぽい薄茶色のものが壁に貼…

生存報告および近況報告。「みちのく会」宣伝。

時が流れる,お城が見える。1月後半から2月の時期はたいてい神経がおかしい。集中して何かすることはほとんどできない。本が読めないのでインプットもできない。職場では給金泥棒でしかない。 虫のことは進めている。少しずつだけ。 1月13日には北大に…