2012-12-01から1ヶ月間の記事一覧

リンネ『自然の体系』昆虫編について(3/ )。Dytiscus(ゲンゴロウ),

『自然の体系』初版の鞘翅目のつづき。 (鞘翅目−2/22) 訳出ではゲンゴロウ属で問題なし。わざわざ和名に合わせてゲンゴロウモドキにする必要はないだろう。外つ国では「モドキ」が本家だったというだけのことである。 Dytiscus〔「小さな泳ぐ者」の意…

リンネ『自然の体系』昆虫編について(4/ )。Meloë(ツチハンミョウ)。

『自然の体系』初版の鞘翅目のつづき。 (鞘翅目−3/22) ツチハンミョウ属。 Meloë〔「黒い」から。あえて日本語化すれば「黒虫」になろう〕 鞘翅は柔弱で曲がりやすく,体よりも短い。 触角は数珠状。関節から油を流す。〔英語圏では oil beetle と呼ば…

リンネ『自然の体系』昆虫編について(2/ )。Blatta(ゴキブリ)。

さて,予定変更で『Systema Naturae』の初版へ突入します。 以下,使用テクストは, 千葉県立中央博物館,リンネと博物学 増補改訂,pp.3〜38;文一総合出版,2008。 ただし,この本では,分類表における属の解説部分が訳出されていない。確かに科学的意義は…

リンネ『自然の体系』昆虫編について(1/ )。

というわけで,前回のナナフシ探しでもって,またもやリンネの世界に引きずり込まれることになった。orz。 年末年始の連休なので,家事以外は1日中机に向かっていることができる。どんどん「虫」が自分の中で実体性を失って抽象的概念になっていくが,まあ…

ケイさんからの虫メール。トゲナナフシ。

相変わらず更新が滞っているのだけど,相変わらず仕事がきつかったり夜通しゾンビ映画を見たりしているのである。 年末で忙しいだろうに,神奈川のケイさんからメールが届いた。感謝。彼をはじめ,色々な人に支えられて支えてもらって何とか日々を送れている…

怪物としての鱗翅,番外編。

実は総選挙は行かなかったのである。ホカイド9区の某元ソーリに反対票を投じるつもりだったが,引退ということで気力が失せた。赤っぽいわたしだが,ジャパンKS党は憲法第1章さえも護持する気らしいので支持しない。それにしてもアレな結果である。これ…

カギバガの触角の確認(3)。エゾカギバおよびその属名。

というわけで11月は完全失踪していました。 何かというと,全道高校ボランティア研究大会。愚かにも抗うつ剤服用者のわたしをチーフになんぞするものだから,(依頼した講師の方々には申し訳ないのだが),案の定ズタボロのごくごくご立派な結果となった。…