職場の「熱帯魚同好会」続報.

 そういえば,葬送儀礼をあつかった映画が賞を取ったとか話題になっているが,わたしの方はちょうど,注文していた『死者たちの物語 『餓鬼事経』和訳と解説』(藤本晃)が届いた.施餓鬼供養の本である.着眼点はいいのだが,世の中の流れからは少しはずれているようだ.世間のわたしに対する評価が不当に低いのはそのために違いない.


 というわけで,カメラ持参で出勤.仕事をきちんとやろうという意志はあるのだが,写真も撮りたい.
 めざすは熱帯魚.1月31日の記事の続きと思ってくれればよい.

 一部の好事家たちのカンパによって水槽のサイズはグレードアップしている.例の大きな魚が依然として頑張っているのが分かるし,水草がさっぱりおざなりなのも見て取れると思う.
 人々は気をよくして更に何種類かの魚類を追加投入したのだが,歴史はミクロにも繰り返すのであって,白人とインディオの交通によって伝染病が蔓延したがごとく,たちまち水槽内に疫病が広まったのは言うまでもない.急遽,人々は小水槽を設置してクールバスクリン風呂のみたいな中に病魚を移動させた.その甲斐なく,顔の赤い小女子のような魚の5尾全滅したのは昨日のことである.
 現在も死んでいない病魚たちが泳いでいたり座り込んだりしている.どうやら彼らは一命を取りとめたらしい.泳ぐ魚を撮るのはわたしには難しい.

 普通の和金を菱形にした魚.

 グッピーの♀に見えるが違うと怒られた.

 これもグッピーに見えるが怒られそうなので黙っていた.

 アオスジウオ.
 すべて病気である.しかも,どの魚も食欲は旺盛である.


 そんな状態なので,大水槽は頽廃が忍び寄っている.これって専門の愛好家が見ると開いた口がふさがらない状況なのかもしれない.わたしは経験がないし,主要メンバーでもないので見ているだけ.メンバーからは,こいつは面白ければ何でもいいのだろうと思われているらしい.

 水草には陰毛のような藻が茂る.

 「安部くん」「福田くん」は他界し,まだ解散しない「麻生くん」が一人で頑張っている.やせていないところを見ると生計は立っているらしい.

 死んでいる貝.この職場では死んでいる小生物は,わたしの机の横の大きなゴムの木の植木鉢にわたしが埋めることになっている.小女子と一緒に埋葬.

 生きている貝.

 王者はすこぶる元気である.すでにエビ1頭とアオスジウオ1尾を捕食している.

 マバタキナマズ.いつも何もないところをつつき回しているので,哀れをもよおしたわたしが専用の餌をわざわざ買い与えたにもかかわらず全く食べようとしない失礼な生物である.
 その他,エビが沢山いるがどこかに隠れていて出てこない.出てくると捕食されると思っているのかもしれない.正しい認識である.


 早く療養中の魚が復帰しないものだろうか.


 窓枠に夏のトンボの死骸を発見(*゚Д゚).そちらは明日に.