ナミシャク特集(52).キリバネホソナミシャク.

(2月13日記)
 昨夜はまあまあ眠ることができて,今日は普通の体調.
 仕事をしたり(なんだか来客やら会議やらで忙しかった),1人しか申し込みのなかった「寒中見舞い」を発送したり(明日締め切り),「札カラ研」の年会費を振り込んだり(1000円.そんなで足りるのだろうか),いろいろできた.明日は仕事なんてしない予定.また属名がどうのこうのの英文が待っている.


 というわけで,ナミシャクのラストスパート.もう息が上がって膝に来ているので,かえって低調です.


 もう残るは分かりやすいものばかり.
 キリバネホソナミシャク
キリバネホソナミシャク Brabira artemidora
 08年08月23日.前翅長14mm.カバナミシャクとは全然違って,地色が柔らかいクリーム色で後翅にちょっと癖がついている.やっぱり色が白っぽかったりして見かけがいいのは得である.なかなか愛らしい蛾に仕上がっているではないか.
 北海道では「年2化」の明確に分かる蛾はあまりいない感じなのだが,このキリバネホソナミシャクは「5月末〜6月初」と「8月」の2回のピークがはっきりしている.何となく似ている(次回に取り上げる)ホソバナミシャクの方は6月頭〜7月一杯でピークがよく分からない.
 こちらは春型の個体.
キリバネホソナミシャク Brabira artemidora
 08年05月25日.前翅長15mm.あまり違いはない.


 キリバネホソナミシャクの学名は Brabira artemidora .
 属名はわたしの力では分からなかった.属名の命名者のMooreはアジアの蝶が専門の研究者で,その命名サンスクリットあり,アナグラムあり,無意味ありで難解なものが多いという.この語も梵語の匂いがするような気がする.
 種小名も難しい.おそらく人名「Artemidorus」を女性化して語尾「-a」に綴り変えたもの.候補としては(1)プトレマイオス朝エジプトについて記述したギリシアの歴史家.(2)シェークスピア『ジュリアス・シ−ザー』の登場人物.読んでない….


 この蛾の触角は♀は糸状,♂は櫛歯.1頭目は♀のようだ.2頭目は分からない.
 画像フォルダを探して♂ 発見(*゚Д゚).
キリバネホソナミシャク Brabira artemidora
 07年08年03日.前翅長11mm.色がライトに近くて赤みを帯びてしまった.サイズが小さいのは♂だからかどうかはサンプル不足で分からない.