ナミシャク
今回で「ナミシャク特集」はおしまい.めでたく弾切れである.結局オフシーズンをナミシャクに費やしてしまうという,誠に喜ばしい結果となった. というわけでウストビモンナミシャク. 07年08月24日.前翅長20mm.夏後半から秋に少なくない. 07…
風邪なのだか糖尿なのだか怠け病なのだか分からないが,とにかく神経がまいっていて,相変わらず昼休みに寝込んでうなされたり会議中に抜け出して吐いたりしているわけで,とても更新どころではないのだが「死んでいるのでは」とか思われてもアレなので,オ…
前回のキリバネホソナミシャクは♂♀で触角がはっきり異なっていて(見えてさえいれば)簡単だったのだが,ホソバナミシャクは事情が違う. 講談社『蛾類大図鑑』の執筆者も,これは逃せないポイントと考えたのだろう. 触角は♂♀ともに櫛歯状だが,♂の方が枝が…
(2月13日記) 昨夜はまあまあ眠ることができて,今日は普通の体調. 仕事をしたり(なんだか来客やら会議やらで忙しかった),1人しか申し込みのなかった「寒中見舞い」を発送したり(明日締め切り),「札カラ研」の年会費を振り込んだり(1000円…
Operophtera属は,というよりも,そもそも秋から冬のシャクガは似たり寄ったりで紛らわしい.掲示板の投稿を見ていると,フユシャク亜科も同定には神経を使いそうだ. かつて「ナミスジナミシャク」と呼ばれた蛾がいて,リンネが「brumata(「最も短期間の」…
季節は巡って秋から冬へ,と言っても同じ11月の同じ頃合いである.広義のフユシャクたちが出てくる. 風が冷たい.彼らだって灯火には興味はあるのだろうけど,いかんせん飛ぶ力が弱い.大漁というわけにはなかなかいかない. そうやって,蛾のシーズンは…
さて「アキナミシャク」の続き. 姿はほとんど同じだが,フラッシュの下で異なる色合いを見せる. ミドリアキナミシャク.08年11月02日.前翅長17mm. 講談社『蛾類大図鑑』では次のように記述される. 前種(引用者註:アキナミシャク)よりもはる…
やっぱりわたしの人生は失敗だったような気がするのだが,あまり欲があるわけでもないから,とりあえずあまり困ってもいない.他の人たちの半分の内容しか生きられなかったのは仕方ない.こんなものである.若い頃にもっと本を読んでおけばよかったと思うば…
前回のキベリシロの「おとなり」蛾. マルモンシロナミシャク.06年08月01日. 職場の庭だと思う.ここはしばしばナナカマドにカイガラムシがたかっていて,画像にも写り込んでいる. キベリシロとほとんど同じ.何が違っているかというと,外縁の黒紋…
わたしも人の子であって(イエスとは無関係である),醤油で煮染めたようなナミシャクがいつ果てるともなく続いてユウウツだったが,白っぽい蛾に移って気持ちがずいぶん楽になった. 蝶を愛する人々の多いことを少しだけ理解できるように思う. Gandaritis…
Jaeger『A Source-Book of Biological*1 Names and Terms』(Charles C Thomas・Publisher)が届いた.例によって学名本である. 虫ブログでは時たまレンズ道楽が話題になるが,本マニアも負けず劣らず業が深い.人はわたしのことを金持ちだと思うかもしれな…
1月中でナミシャクは終わってしまう予定だったのだが,まだ終わらない.まいったねえ. Xanthorhoeの3種目.手持ち画像が少ないので再掲. キアシシロナミシャク.07年06月17日.前翅長17mm. 学名は Xanthorhoe abraxina . 属名は「黄色い流れ」…
ずーっとノートパソコンであれこれやってきたのだけど,大きめのデスクトップを購入した.ディスプレイとキーボードは今まで通りに段ボール箱の上で,その前に座って作業しているので状況はほとんど何も変わらない.起動と画像処理が速くなったようには思う…
仕事柄,コンビニにおいてある某派遣会社のフリーペーパー@北海道版を愛読している.年が明けていよいよ危機的な状況のようだ. 「派遣」の募集がほぼ壊滅.1ページだけになってしまった.「正社員」募集は2件ほど.東京でタクシー運転手? 普通なら北海…
いつ果てるともしれなかったナミシャク特集も残り15回. もう15しかないと考えるか,まだ15もあると考えるかで人生に対する態度が変わってくるとは巷間しばしば言われるところだが,どうせナミシャクだからどっちでもかまわない.はっきり言って後者で…
いろいろなのだが,いろいろなことは書かない.虫関係だけ. R.W.Brown『Composition of Scientific Words』(Smithsonian Books)届く.学名本である. 最初の方の文法解説は面倒でとても読めない.わたしが文法用語を知らなさすぎである.英語・ラテン語…
チョウの方が蛾に比べて親しまれていて,その理由は色々あるのだが,その一つにサイズもあるように思う. チョウは大きい.モンシロチョウでさえ前翅長が25mmほどある.蛾の基準なら偏差値55程度.駅弁公立大でよければ楽に合格圏である. 思えば前翅長…
土日は「大○入試セ○ター試験」であるが,もちろんわたしは受験生ではない. ところが職場待機である.何かトラブルの連絡があった時に地方当局に連絡する係であるらしい.というわけで休日出勤を命じられているらしいのだが(文書にそう明記されている訳では…
相変わらず,Emmet『The Scientific Names of the British Lepidoptera』と遊んでいる. コバネナミシャクのTrichoptryxを「thrix 毛」+「pteryx 翅」ではなく,「trikhous 3つ持っている」+「pteryx 翅」と解釈している.♂後翅の袋が3枚目の翅に見える…
明け方近く突然眼を覚まして,amazonで『The Scientific Names of the British Lepidoptera』を衝動的に注文. それから突然,帯畜大の心理学研究室内「ABOFANへの手紙」を読み出す.時間がどんどん過ぎていく. そう,そうそう,アカデミズムの先端における…
本覚思想というのは「汎神論」の1種なのかもしれないとようやく思い及ぶ.物事は突き詰めると,自分と他人との違いがどうでもよくなるのだろう. シタコバネナミシャクを抜けて,かなり楽になった.残りは20種強. 珍しく日中の画像.緑ヶ丘公園の公園内…
今は1月2日の午前中である.どんどん先送りして更新している.4日の日曜から出勤再開.4日は職場にきっと暖房が入らない.そして6,7,8日と出張である.わたしはどうなってしまうのだろう. 年末年始休暇の目標はアルコール抜き.なんとか半分過ぎま…
「みんな蛾」で「シロナミシャク」を検索してみると23種ヒットするが,その属は11属にわたる. これは「シロナミシャク」は見た印象による括りであって,分類学とは対応していないということ.対して「コバネナミシャク」は15種3属.その15種のうち…
画像は「Flickr」にうpしたものをこちらにリンクして貼っているわけだが,ナミシャクを始めてから,その「photostream」(どういう日本語に訳せるのかさっぱり見当がつかない)が夢のように地味なことになっている.もしも通りすがりの人がこれを目にしたな…
さてこれが困った. 06年05月04日. さて分からない.ハイイロコバネのようだけど何となく違う.こういう時は,蛾LOVEさんの「虫我掲示板」に問い合わせである. ログが流れていると思うので,ここに貼る.蛾LOVEさんからのレス. Trichopteryx属は間…
虫系投稿掲示板ではフユシャクが真っ盛りの模様だが,ホカイドは本格的に冬ごもり. 人間が夜に外を出歩くと死にます. 当ブログは春蛾が続く.コバネナミシャクの2種目. チャオビコバネナミシャク.07年05月15日.測定漏れだが10〜15mm. 07…
そういえば所ジョージの歌に「どうせあたしは夜の蝶,蛹の姿でいたものを/蛹のような顔をした女が一人,蝶々のような服を着て」という分かるような分からないような歌詞があったのを思い出したが,そんなことはどうでもよろしい. いよいよ足かけ2年企画の…
「オオ」で名前が始まる蛾が,実際は,他の類縁種と比べて,しばしばさっぱり大きくないのは当ブログでも頻出である.「オオ・コという名前の付け方は好ましくない」と述べる方までいる. オオクロオビナミシャクもご多分に漏れずで,「クロオビナミシャク」…
小さい蛾は撮影中に飛んで逃げることが多い.体が軽いのでアイドリングに時間がかからないからだと思われる. この蛾もよく逃げる.前翅長は12〜15mm. トビモンシロナミシャク.08年08月11日.測定前逃走. 白地と模様とのバランスがなかなかよく…
「安楽椅子探偵」というジャンルがあるが,すっかり情報と戯れるだけの「安楽椅子蛾屋」になってしまっている.もちろん安楽椅子なんて持っていないから,段ボール箱の上にノートパソコンを乗せて,その前に座り込んであれこれ書いている.周りは分厚い図鑑…