ナミシャク

ナミシャク特集(25),キスジハイイロナミシャク.

そういえば,画像サイトの「Flickr」をproアカウントにした.結局「はてなfotolife」はわたしには使いにくかった. 今回は Hydrelia 属の3頭目.これでこの属の手持ちは終わり. キスジハイイロナミシャク.08年06月28日.前翅長14mm. 「み…

ナミシャク特集(24),チビヒメナミシャク.

TVで「われわれ庶民は」なんて言っている連中は大抵信用できない.持ち家や土地を所有している人間はすべてブルジョワであり,階級的敵である.彼らは身分制度において貴族(あるいは名家)に属していないだけの一点で庶民を称しているにすぎない. わたしは…

ナミシャク特集(23),キヒメナミシャク.

これも白っぽい蛾.このタイプはナミシャクばかりではなく,ヒメシャクにもエダシャクにもいて,場合によってはカギバガまで疑わねばならない. 面倒を増やすばかりなのでスルーすることも多い.たまたま撮った蛾. どれもこれも同じにしか見えない蛾がそれ…

ナミシャク特集(22),キムジシロナミシャク.

単に白っぽいだけだったり,ただ薄茶色だったりする小さな蛾が,ディスプレイの光の中で鮮やかな模様を見せることがある.蛾の魅力の一つはその驚きにある.始めから陽光の元で輝いている蝶に対する時とは,蛾は全く異なっている. キムジシロナミシャク.0…

ナミシャク特集(21),キイロナミシャク.

見かけはそう地味ではないが,なぜか日陰に回ってしまう役回りというのがあって,キイロナミシャクはそういうポジションである. 検索でのヒット数も少ない.スキマ狙いによって検索での上位独占を目指している(w)拙HPの有力候補なのだが,手持ち画像が残…

ナミシャク特集(20),セジロナミシャク.

前回で,地味で泣きそうになる「カバナミシャク」と「ポスト−カバナミシャク」は完了.狭き門より入るつもりなら,この勢いで「コバネナミシャク」に突入するのだが,そんな根性はない.少し楽をしたい. というわけで,あまり厄介でないナミシャクを. 今回…

ナミシャク特集(19),ケブカチビナミシャク.

12月後半なのに雨ばかり降っている.相変わらず変な天候である.毎日雪かきをするよりは遥かにマシなのだが,でも空気が冬のそれではない. ケブカチビナミシャクは「みんな蛾」や図鑑ではまだ北海道に分布が記録されていない.講談社『蛾類大図鑑』では「…

ナミシャク特集(18),ナカオビカバナミシャクとその他のカバナミシャク属.

おそらく個物は「ある」のだろうけど,それが人間に認識されうるかどうかはよく分からない.まして「種」のような普遍についてどう考えるのかは,中世の頃から厄介な問題に決まっている. とはいえ,たとえ言葉にすぎないものであろうとも,言葉を使ってもの…

ナミシャク特集(17),ウラモンアオナミシャク.

翅を立ててとまっている蛾が時々いて,これが困りものである.必ず立てるポーズを取る種ならそれを同定絞り込みのポイントにすることもできるのだが,現場ではその保証は全くない.どうしたって翅表が分からないと「絵合わせ」ができない.困るのである. 息…

ナミシャク特集(16),クロスジアオナミシャク.

例の八幡の薮知らずのようなトリコプテリュックス(Tricoptryx)属は年末回し.わたしに大掃除の習慣はないので時間がたっぷりある.. イディオテフォリア(Idiotephria)属も見るとユウウツになるし,アブラクサス(Abraxas,エダシャクの一属)を連想させ…

ナミシャク特集(15),コカバスジナミシャク.

コカバスジナミシャクの学名は Martania fulvida . 属名は「Martan」+「-ia (人名に付く接尾辞)」.どういうマルタンな人なのかは分からない. 種小名は「fulvus」+「-idus (状態を表す接尾辞)」.fluvusは『Lewis & Short』を引くと「deep yellow (…

ナミシャク特集(14),エゾヤエナミシャク.

前回のヤエナミシャクがレウマプテラ属(Rheumaptera)なのに対して,エゾヤエナミシャクは外見の類似にも拘わらず別属のPhilereme属(フィレレーメー,と発音するのだろうか)である. 話のついでにエゾヤエナミシャクの学名に触れてしまおう. 学名は Phil…

ナミシャク特集(13),ヤエナミシャク.

どういう順番で蛾を紹介していこうかなどということは,まったく考えていないので行き当たりばったり進行. ようやく手持ちのナミシャクの1/4である. 今回はヤエナミシャク. 08年07月29日.前翅長18mm.この背景は… 公園のトイレのドア. 細か…

ナミシャク特集(12),キホソスジナミシャク.

頂点が高ければ高いほどその裾野は広く,一人の勝者の影には数多の敗者がどうしようもなく存在する.それはどうしようもないことだ. けれどもどのようなジャンルにおいてでも,トップに立つにはおそらく何かが決定的に欠けていた,小さな個性たちがいる. …

ナミシャク特集(11),ツマキナカジロナミシャク.

今回は,これ. 寄る. ツマキナカジロナミシャク.08年10月10日.測定漏れ. あまり「ナカジロ」には見えないが,講談社『蛾類大図鑑』ではこう. かなり変異性に富む種だが,一般に前翅基部に近い赤褐色帯は明瞭,それより外は広く黒色をおびること…

ナミシャク特集(10),キンオビナミシャク.

洋書の件はどうやっても来月の終わり頃くらいになりそう. それさておき,今回の蛾はこの系統の模様のそれの中では十分に美麗種である. キンオビナミシャク.08年06月15日.前翅長19mm. 昔プラモデルの色塗りをしたとき,金のラッカーは溶剤の中に…

ナミシャク特集(9),アトクロナミシャク.

まだ続く,同系統ナミシャク.ナミシャクとはこういうものばかりだと思ったら大間違いで,もっと地味なのも沢山いるのである. 温泉看板のライトほぼ直下なので上手く撮れていない(言い訳). アトクロナミシャク.13mm.07年08月28日. 同日に[虫…

ナミシャク特集(8),セキナミシャク.

ここ数日,画像を貼っていてつまらない.ナミシャクはぺったらぺったんこで真上からのアングルばかりということにようやく気付いた. やっぱり厚みというのはフォトジェニックに大切であるらしい. 同じような蛾が続いてユウウツだが,もう少しの辛抱である…

ナミシャク特集(7),オオハガタナミシャク.

種の珍しさでも,虫の知識でも,画像の鮮やかさでも他のサイトやブログにかなわないのが分かっているので,定点観測にこだわったり,図鑑を読み比べてみたり,学名の判じ物をやったりしている. ニッチ産業みたいなものだが,あまり成功していない気がする.…

ナミシャク特集(6),ハガタナミシャク.

オフの企画では,できる限り未掲載画像を使うようにしている.だが,その本質は没画像復活でしかない.ピンぼけ,露出ミス,バックのコントラスト不良….これらは当方の責任. これら以外に「蛾が擦れている」がある.これは蛾の責任である.擦れていたって…

ナミシャク特集(5),(ミヤマ/キ)アミメナミシャク.

名称というのは人間が勝手に付けたものであるにもかかわらず,人間はその名称を通じてしか対象を上手く捉えられなかったりする.路傍の名もなき雑草は,いつまでたっても雑草であり続ける.名辞を越えて対象に近接することができるのは,ある美的な体験にお…

ナミシャク特集(4),ハコベナミシャク.

ナミシャクはどれも厄介だということが分かってきた.失敗したような気がする.ドクガとかヒトリガから始めればもっと楽だったに違いない.消耗戦を戦っている感じ.年末の追い込み時期に取り上げるテーマじゃないぞ,これは. でも仕方ないのでとりあえず続…

ナミシャク特集(3),シラナミナミシャク.

苫小牧で薮に足を踏み込んだ時に飛び出してくる蛾で,目立つのがウスグロアツバ.その次が今回取り上げるシラナミナミシャク.シロアヤヒメノメイガはもっと開けた草地を好むようだ. ウスグロアツバにせよシラナミナミシャクにせよ,飛び立った後,すぐに葉…

ナミシャク総ざらえ(2),シラフシロオビナミシャク.

ナミシャク企画の栄えある第2回は,シラフシロオビナミシャクである. 07年の6月17日だから,さすがの苫小牧も初夏である.昼間の緑ヶ丘公園の自然遊歩道.ヤブ蚊がひどい.視野を黒い鱗翅がよぎった.黒地の翅に白帯が走っている. わたしの虫経験で…

オフ企画スタート.まずは「ナミシャク」.

というわけでシーズン終了宣言.フユシャクはまだいるのかもしれないが分からない.寒いし,忙しいし,気力があれだしでダメ. というわけで,オフ企画を立ち上げる. 昨年は12月3日から「アオシャク」(11回),12月19日から「シャチホコ」(22…

ナミシャク(1),アオナミシャク読み比べ.

気分はシーズンオフ. HPを書けという心の声もあるが,目先のブログ. アオナミシャク. 06年07月01日.珍しく日中の撮り.測定漏れ. もう1頭,正面から. 08年06月30日.前翅長14mm. この蛾はあらかじめ知らなければ,絶対に「アオシャク…