ナミシャク特集(8),セキナミシャク.

 ここ数日,画像を貼っていてつまらない.ナミシャクはぺったらぺったんこで真上からのアングルばかりということにようやく気付いた.
 やっぱり厚みというのはフォトジェニックに大切であるらしい.


 同じような蛾が続いてユウウツだが,もう少しの辛抱である(嘘.まだまだ続く).

 セキナミシャク.08年06月27日.測定前逃走.一見して1cm強.


 また図鑑.強調引用者.
 保育社『蛾類図鑑』.

前種(引用者註:オオハガタナミシャク)より小型で,前翅の中央部暗色帯の外縁は一層ゆるやかに湾曲し,外縁部の斑紋が一層単純で,白っぽい.胸腹部背面は赤褐色.
(p.213)

 蛾というのは相対的な存在である.「語られた蛾」とは記号論的なものでしかないから当然ではあるのだが.
 北隆館『昆虫大図鑑1』.

前2種(引用者註:ヒメハガタナミシャクとオオハガタナミシャク)に似るが,胸腹部背面が赤褐色.前翅外横線は前半でやや外方に向かい,以下あまり曲がらないで後縁に至る.この線より外は白っぽく,歯形の紋は前縁近くの2つくらいしかない
(p.193)

 一連の「ハガタナミシャク系」の「歯形」がどこを指しているのかがようやく分かった.「亜外縁線部あたり(=外横線と外縁の間あたり)」のギザのことであるようだ.
 講談社『蛾類大図鑑』.

頭頂,肩板を除く胸背は橙黄色,前翅外横線より外は多少黄味をおびた白色,亜外縁線はほとんどあらわれず,前縁翅頂下の黒斑は狭い.
(p.485)

 「赤褐色」と「橙黄色」とはかなり違う.前者は標本による判断ではないか.
 もちろん蛾の同定・研究を標本に基づいて行うのなら前者のようであるべきである.


 セキナミシャクは欧州ではポピュラーな蛾であるらしい.
 「Catalogue of the Lepidoptera of Belgium」(ベルギーの鱗翅目カタログ)の「Ecliptopera capitata」の記事.当然「エキサイト翻訳」にかける.

ベルギーの まれで地元の種。


幼虫は、monophagousであり、 Impatiens noli-tangereで見つけることができます。 サナギとして、冬眠します。


彼らは5月の下旬から1年あたり2世代で8月の下旬に向かって飛んで、 2番目は目がありません。 日中に植物から容易に擾乱されています。 彼らは雨の、そして、曇っている天気の間の日間、時々アクティブです。 それらは明るみに出ます。
http://www.excite-webtl.jp/world/english/web/?wb_url=http://webh01.ua.ac.be/vve/Checklists/Lepidoptera/Geometridae/Ecapitata.htm&wb_lp=ENJA

 ♀で翅が縮小するケースはしばしばあるが,この蛾は目が退化するらしい.
 「ヤフー翻訳」も.要するに面白ければ何でもいいと思っているのである.

ベルギーの珍しくて現地の種。


幼虫は単食性で、Impatiens noli-tangereの上で見つかります。蛹として冬眠します。


彼らは1年につき2つの世代の後期の8月の方の後期の5月から飛びます、第2はえこひいきします。簡単に、植物から日中妨げられます。彼らは、時々雨で曇りの天気の間、日中活発です。彼らは明るみに出ます。

 「8月後半」じゃなくて「後期の8月」なんだな.


 セキナミシャクの学名は Ecliptopera capitata mariesii .
 属名は前回のオオハガタナミシャクの通り.分からない.
 種小名は辞典を引くと「having a head」(頭がある)と書かれている.普通はある.
 亜種名は「マリエスの」.マリエスは植物の学名によく出てくる.植物の採集家とのこと.
 詳しく調べようと検索をかけるとエロゲーばかりヒットした.おねいさんがどうだかこうだかするらしい.日本はもうダメだと思った.