ナミシャク特集(13),ヤエナミシャク.

 どういう順番で蛾を紹介していこうかなどということは,まったく考えていないので行き当たりばったり進行.
 ようやく手持ちのナミシャクの1/4である.


 今回はヤエナミシャク

 08年07月29日.前翅長18mm.この背景は… 公園のトイレのドア.
 細かな波線が前翅後翅に密に走って,まさにナミシャクの面目躍如である.
 この蛾の特徴のもう一つ.保育社『蛾類図鑑1』では「♂後翅の後縁部にある毛は暗灰色できわめて明瞭」(p.208)と記述される.この毛は「Digital Moths of Japan.」の「ヤエナミシャク」の画像が最も分かりやすい.大人のようにもしゃもしゃ生えている.
 せっかくだから,上の画像を拡大してみる.

 なるほどねえ.何かある.


 ヤエナミシャクの学名は Rheumaptera undulata .
 属名は「rheuma 流れ」+「pteron 翅」.種小名は「波打つ」.


 ヤエナミシャクは日本では全然話題に上らないのだが,ユーラシアの中緯度帯に広く分布する蛾で,欧州人にとっては親しみ深いものであるようだ.
 「UK Moths」(イギリス)の「Scallop Shell Rheumaptera undulata」の項によれば,英名は「Scallop Shell ホタテの貝殻」である.分かりやすいネーミング.


 せっかくだからオンライン翻訳にかけてみよう.
 「Google 翻訳」,「エキサイト翻訳」,「Yahoo!翻訳」を「UK Moths」原文と比較していく.強調は引用者による.

A highly distinctive moth, unlikely to be confused with any other British species.

Google
非常に独特の蛾は、英国の可能性は低い、他の種と混同してください。

(エキサイト)
いかなる他のイギリスの種にも混乱しそうにない非常に特有のガ。

YAHOO!
非常に特徴的な蛾(他のどの英国の種でも混乱しそうにない)。

 Google構文解析の突出振りが際だつ.混同してはもちろん困ると思う.

It prefers open woodland with an undergrowth of bilberry, and marshy areas, and flies in a single generation from June to July.

Google
このビルベリーのやぶで、湿地の分野、オープン森林地帯を好むと1つの世代で2007年6月から7月に就航している。

(エキサイト)
それは、1世代の間、6月から7月までコケモモ、および沼地の領域の下生えがある開いている森林地帯を好んで、飛行機で着きます

YAHOO!
それはコケモモとじめじめした地域の下生えで広々とした森林地帯を好んで、6月から7月まで一回の生成において飛びます。

 「2007年」!? どこから補充されたのか?
 エキサイトでは,とうとう飛行機で来ることになってしまった.マイルがさぞかし貯まることだろう.

It occurs locally over a large part of the British Isles as far north as southern Scotland.

Google
は、ローカルのイギリス諸島の大部分にまでスコットランドの北部南部で発生します。

(エキサイト)
それは局所的に南スコットランドとしてのはるかに北としてのイギリス諸島のかなりの部分にわたって起こります。

YAHOO!
それは、南スコットランドと同じくらいはるかに北に、イギリス諸島の大部分の上に、地元で起こります。

 「It」が何を指すか分からなかったらしい.
 更に,「as far north as」が難しい.わたしの英語読解力も極めて危ないのだが,「北限として」だろうか.

The larvae spin together leaves at the tips of shoots of sallow ( Salix ), and bilberry ( Vaccinium myrtillus ).

Google
スピン一緒に土色の幼虫(シダレヤナギ属の木の新芽のヒントで) 、 葉やビルベリー( スノキ属myrtillus ) 。

(エキサイト)
一緒に回転がサルヤナギ(Salix)、およびコケモモ(Vaccinium myrtillus)の新芽に関するチップで残す幼虫。

YAHOO!
幼虫回転は、サロー(Salix)とコケモモ(スノキ属myrtillus)の撮影の先端に、一緒に去ります

 もはや幼虫が何をしたいのか全く不明である.どんな訳でもありあり.
 「土色」はわたしの力では分からない.「spin」や「leaves」もわざと間違えているとしか思えない.葉っぱを綴って巣を造るのだろうに.