ナミシャク特集(41).フタシロスジナミシャク.

 いつ果てるともしれなかったナミシャク特集も残り15回.
 もう15しかないと考えるか,まだ15もあると考えるかで人生に対する態度が変わってくるとは巷間しばしば言われるところだが,どうせナミシャクだからどっちでもかまわない.はっきり言って後者である.飽きてきている.


 7月だから,初夏の蛾.気象庁のデータを見ると,昨年7月の最高気温は27℃,平均最高気温は20℃である.同月の東京の平均最高気温は31℃だったりするから,いかに苫小牧が薄ら寒い陰気な気候なのかがよく分かる.
フタシロスジナミシャク Epirrhoe supergressa
 フタシロスジナミシャク.08年07月06日.前翅長13mm.
 「二白筋波尺」と漢字で書くとマッチョで波動な印象を与えるが,普通の小振りの蛾である.


 こちらは6月.平均最高気温は18.5℃.北海道の6月で初夏は無理かもしれない.でも春でもないような気もする.そういう時分.
フタシロスジナミシャク Epirrhoe supergressa
 07年06月5日.13mm.葉っぱの上なので明るく写っているが,これも夜の撮り.
 外縁部の淡色な個体で,鳥糞模様である.一瞬マダラエダシャクと見まがうが,良く見ると少し違う.1枚目を見ても分かるように,フタシロスジナミシャクはまだ鳥糞への道半ばというところなのだろう.


 フタシロスジナミシャクの学名は Epirrhoe supergressa
 属名は「epirrōē 流れ」.翅の白線からで間違いなさそう.
 種小名は「踏み越えられた,通り過ぎられた」.('A`)ワカラナイ….他のEpirrhoe属との比較か何かだろうか.