アオシャク連貼り(2),キバラヒメアオシャク.

 あらためて画像ストックのアオシャクたちを眺めていると,どれもこれも同じに見えてくる.アオシャクは結構同定の面倒な種類だと,どこかで読んだのを思い出した.
 まずいなあ.でも始めてしまったものは仕方ない.10種くらいは続く予定.


 同定ミスがありましたら,訪問者の方,ツッコミよろしくお願いいたします.正しい知識は共有しましょう.


キバラヒメアオシャク
 06年7月12日.キバラヒメアオシャク
 縁毛(翅の末端のブラシ状のところ)が□■□■□■□になっているのが特徴.サイズは…,えーと….
キバラヒメアオシャク
 この時は指計測.指先から関節まで25mmだから,前翅長は15mm強.


 その4日後,7月16日.今度は夜.
キバラヒメアオシャク
 これはノギス計測で17mm.色が大分違うが,これも色褪せたのかもしれないし,あるいは照明やフラッシュの関係かもしれない.


 アオシャクの色は青味の勝ったものやら緑色のものやら多様である.
 どちらであっても,それらの鮮やかな色が昼間に役立っているとは思えない.青よりも緑の方が葉の色に近いのかもしれないが,裏に回ってしまえばきっと優劣はほとんどない.
 ということは,翅の色は薄明時や月明かりの下での相互の識別の機能を持つのだろう.ちょうど,♀を探すモンシロチョウの♂が白いものに関心を示す(大谷剛『昆虫-大きくなれない擬態者たち』,農文教,p.101)のと同じである.
 ということは,正確なことは例えば紫外線とかで見てみないと何ともいえないが,青でも緑でも大差なさそうだ.あるものは緑へ,あるものは青へとたまたま選択されたのではないか.見えやすければ,どっちでもかまわない.
 少なくとも,色褪せてもあまり困らない程度の事柄だろう.


 キバラヒメアオシャクの学名は Hemithea aestivaria .属名「半+女神」,小種名「夏の」.


 ちょっと久しぶりに「UK Moths」をのぞいてみると,「Hemithea aestivaria」があった.
 ほほう,英名では「Common Emerald」って呼ぶのか.Excite翻訳で,

はっきりと形成される、および数奇のフリンジで、これは認識しやすい種ですが、多くの緑色のガのように、色は、かなり急速に色あせる傾向があります。
それは、6月、7月に森林地帯と生け垣の周りを夕暮れから前方へ飛んで、半分の南イギリスに起こります。

 割と普通で(´・ω・`)ショボーン.