美麗種スジシャチホコ3態(8).タテスジシャチホコ.ナカスジシャチホコ.シロスジシャチホコ.
風邪は何とかなった模様.もっとウットーシー病気持ちなので風邪なんてやっているヒマはない.後者のビョーキの薬が切れるので,病院へ.次回からめでたくインシュリン注射階級への格上げが決まった.注射は嫌でないので,好奇心が刺激される.詳細はその時に.
蛾のチェックリスト(サイト「苫小牧研究林」からダウンロードした「チョウ・ガのリスト」)のシャチホコガの項を見ながら,にやにやと「地味でどうしようもないシャチホコガ」を探したが,そろそろ弾切れである.(つД`).
というわけで今日は一転シックな美麗種.
その1.タテスジシャチホコ.前翅長18mm.
2007年5月20日.
もう久しくHPのトップを飾っているお気に入りの蛾である.こんなにシンプルな色づかい,デザインでこれだけ深みのある印象を与える模様の蛾はそうはいない.
学名については06年5月24日記事から.
学名"Togepteryx velutina"は,「
トーガ(古代ローマ人の羽織ってる服.要するに裁判官の法服みたいな物を想像すべし)の翅+ヴェールみたいなもの」.小さなローマ市民.
※間違い.平嶋義宏『学名の話』によれば,「Toge」は日本語の「刺」であるとのこと(p.3).松村氏による命名.確かに「e」が文法的に無理だとは思ったのではあるが,日本語だとまでは思い至らなかった.でも,何が「刺」なのか分からない.
その2.ナカスジシャチホコ.21mm.
07年7月4日.
タテスジシャチホコとは胸毛のスタイルが違う.はたして別属である.前種よりもグラデーションが弱いのでやや趣にかけるが,それでも灯火下で見ると,はっとするほどそのコントラストは美しい.
学名,Nerice bipartita の属名はわたしの力ではよく分からない.人名のような感じがする.小種名は「2つ+部分」.これは合点.
その3.ナカスジと同属.シロスジシャチホコ.18mm.
07年5月28日.
更にラインに+αが入った.工夫すればするほど何かが失われていくような気がするが,このシロスジシャチホコもなかなかの蛾だと思う.少なくともここまで貼ってきた地味なシャチホコ連中には優るとも劣らない.
学名は Nerice davidi .小種名はおそらく人名 David から.ユダヤの王ダビデだと面白いのだが,珍しくない名前なので特定できない.昆虫業界にもこの名の人物はいるようである.
「スジシャチホコ」の手持ちは残り「ヤスジ」だけかな.
こうやってネタを一気に解放すると,後々更新に困るかもしれないのだが,どうせ明日なき身の上である.とりあえず放出〜.
こういうことにその日暮らしなのはかまわないだろう.