今度はハマキがはじまるよ(1).オオウスアオハマキ.

 この1週間ほどずいぶん冷え込んだ.錦大沼では,氷上のワカサギ釣りが解禁になるらしい.

 今日は職場で仕事をするつもりだったが,朝眼が覚めた時にモーローとしていたので出勤やめ.わたしには明日があるのである.
 そういえば,画像の同定・整理作業が06年の夏でとまっている.午前中に3つ同定.


 06年9月3日.昼間の撮り.ハマキガは日中に見つけることが多い.小型のハマキはよく灯火にくるが,大きいのはあまり灯りが好きではないようだ.これは(ハマキとしては)大型種.
オオウスアオハマキ
 オオウスアオハマキ.前翅長15mm.
 「薄青」というよりも,くすんだ白に見える.


 学名は Acleris amurensis .Acleris属はハマキガの中では大きなグループ.名前は「否定のa+クレーロス」.クレーロスとは古代ギリシアのポリスにおいて,市民に分配された土地のことで,私有地を意味する.要するにアクレリスは「無産者」である.
 わたしは共産主義革命の可能性をまだ棄てていないので,いまだにアクレリスである.家を建てた同僚に「それって階級的裏切りじゃないですか」と真顔で言って馬鹿にされたりしている.
 小種名は「アムール地方の」.
 オオウスアオハマキは『蛾類大図鑑』の記述では,ヨーロッパ種である Acleris roscidana のamurensis亜種とされている*1.その後,種に格上げになったのだろう.Acleris roscidanaの画像は,スウェーデンのサイト「Naturhistoriska riksmuseet」の「Acleris roscidana」で見ることができる.同じに見える.


 というわけで,ミクロは同定が相当あやしいのだが,未公開画像が数種あるので,ちょっとの間ハマキガが続きます.
 (-∧-;) ナムナム.

*1:p.85の「roseidana」はおそらく誤植.海外サイトのroscidanaなら「露で濡れた」,翅の鱗片から? 九州大の学名検索でもroseiになっている.