2011年7月28日補遺。ウストビモンナミシャク。

 東北・北海道の蛾屋さんたちのなんだかである「みちのく会」にようやく出席希望の葉書。
 昨年の仙台大会レポを早くHPにあげたいのだけど,ブログを読み返すと我ながらあきれるばかりのノー天気な文章であって,災害のことを思い出すと気がどこまでも重い。真っ暗な気持ちで下書きを始めている。


 昨シーズンは例によって夏に息切れが出て,病気の世界に入ってしまった。今年もあまり自信がない。仕事が押して金縛りになると,抑制モードが起動して虫もできなくなる。「仕事はウツでできないけれど趣味はOK」というほどわたしは図太くはない。


 というわけで,在庫吐き出し中。
 7月28日撮影。
ウストビモンナミシャク Eulithis ledereri
 お馴染みのウストビモンナミシャク。お馴染みなので測定はサボってしまった。
 腹部を大きく反らせるポーズも蛾をやっている人にはお馴染み。モンシロチョウの♀の交尾拒否の姿勢みたいだが,1頭だけでも立てているのでおそらく違う。どういう機能があるのだろうか。葉柄? 違いそうだなあ。単に遺伝子のいたずらかもしれない。
 学名は“Eulithis ledereri”(えうりてぃす れーでらーいー)。
 属名は「良い石」。Emmet は,命名者の Hübner がキマダラナミシャクの模様に砂岩を連想したと考えている。
 種小名は原記載を確認できず。おそらくオーストリアの昆虫学者 Julius Lederer (1821〜1870)に献じられたもの。この種小名を持つ鱗翅の数は軽く十指を越える。