ウスモンフユシャク。カシワマイマイ。ガガンボダマシの類。ハネカクシの類。ツヤホソバエの類。

 ブログの凍結はまだ続くと思うのだけれども,数か月ぶりにカメラを手にしたので更新する。
 6,7月分の画像は後まわし。分からないシャクガを放置しているうちに,仕事の方でメンタルが崩壊して何も書けなくなった。そしてそれきり。
撮りたまってはいるのである。
 
 というわけで,クスリを2種類飲んで,神経を強制鎮静させている。慢性的にぼーっとして眠い。記事がつまらないのはクスリのせいである。
 
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 ところで本題。
 今は某ソフトロード部のサブ顧問をしている。メイン顧問が燃えていて,毎週のように練習試合・遠征をかける。必然的に生徒の出費が著しい。
 かくして対策。メイン顧問が部費稼ぎのアルバイトを探してきた。林業である。松の廊下の仇討ちならぬ,マツの若木の枝打ちである。1本50円計算とのこと。1人数千円にはなるだろう。高校生@初心者の日雇いとしては相場じゃなかろうかと思う。
 
 ブドウ館に8時集合。昨日下見をした時に,施設の壁にフユシャクを確認している。久しぶりにカメラのバッテリーを充電してきた。生徒が来る前に散策しておく。
 
 いたいた。エンガルはコマコマイよりもフユシャクが身近に出現する。そういう植生なのかもしれない。
ウスモンフユシャク Inurois fumosa
 14mm。
 
別個体。
ウスモンフユシャク Inurois fumosa
 コレも14mm。
 
もう1頭。すべて同種だろう。
ウスモンフユシャク Inurois fumosa
 13mmのスレもの。外横線も横脈紋も何も分からない。
 どれもこれも不明瞭な奴ばかり。横脈紋具合の消失と時期から判断してウスモンフユシャクと判断しておく。
 ♀は全然見つからない。昼間ではきっと無理ぽ。
 
 こちらはカシワマイマイの卵塊。
カシワマイマイ卵嚢
 マイマイガのそれとは見かけがかなり異なる。カシワは植毛せず,ゼリー状のもので固めただけ。不規則な小塊を散在させる。ばらけさせるのはおそらく立派な生存戦略。カシワの♀が純正よりも活動的なのはそれに対応しているのだろう。
 ところで,遠軽ではここ数年,夏にカシワマイマイが中規模の発生を見せている。とはいえ,どのみちカシワは,♀ばかりではなく♂♀が同時に飛来するので,半分に数えておけばいいのである。たいしたことない。
 
 チャタテムシの類。7mm。
チャタテムシの類
 もちろん同定なんてしないできない。
 
 生徒が集まってくる。総勢3名。小規模な部なのである。ソードロード部やボウロード部はもっと人が沢山いる。
 連中を愛車(「スタッドレスはきつぶし号」)に押し込む。そして自衛隊の横を抜けて林道をひたすら走る。昨夜は雨だったらしく,道はぬかるんでいる。ササの葉は水滴を浮かべている。今にも降ってきそうな雲行きで,とにかく寒い。シジュウカラヒヨドリの声がときどき聞こえる。
 
 林道の途中に目的地。生徒は小さな鋸を片手に茂みに入っていく。手伝う気のないこちらはカメラ準備。虫撮り。
 
 蚊のような虫がしきりに飛んでいる。かなり多い。時期的におそらくガガンボダマシ。翅脈で分かるんだったっけ。
ガガンボダマシ
 OK。ガガンボダマシ。基部の翅脈が弓状に強く湾曲している。属や種は調べようがない。
 いくらでもいる。腐った落ち葉に産卵するのだろう。
ガガンボダマシ
ガガンボダマシ
 ガガンボダマシの小さな蚊柱が立っている。10頭以上のことはほとんどない。しかも,すぐに力尽きて,何かに止まって休む。交尾行動の気配はツユほどもない。
 せっかくだから蚊柱にカメラを向ける。
ガガンボダマシ
 ベストショットまで数十枚以上粘るものなのかもしれないが,気力がない。そもそも蚊柱自体が1分持たない。やってられない。10枚ぐらい撮るのがやっと。
ガガンボダマシ
ガガンボダマシ 何というか,締まらない連中である。
 
 双翅ばかりである。
 ハエの類。
不明双翅
 
 ガガンボダマシとは違っていそうな蚊。
不明双翅
 その他,ユスリカ♂♀を確認。
 
 これは甲虫。すごく小さいのだがハネカクシの類? 4mmほど。
ハネカクシの類
 保育社の図鑑を丹念に調べれば絞り込めそうだが,熱意が欠如している。
 
 あちこちに雨の残滓があって,蛾は見つからない。死骸がいた。
フユシャク死骸
 14mm。フユシャクだろうねえ。頭部の小さいシャクガは目が相対的に大きい。
 
 ササの葉の上に,小蟻のようなものが歩いている。顔を近づけるとまたもや双翅である。遠目にはどうしてもアリに見える。振る舞いも何となく似ている。擬態するメリットはなさそうだから,たまたまそうなのだろう。
ツヤホソバエの類
 3〜4mm。この虫は少なくない。少していねいに探していくと,すぐに10頭程度。とにかくアリのように歩きまわっている。
ツヤホソバエの類
 ピンがダメだけど平気だい。
 
 ※ 帰宅後調べて,ツヤホソバエの類であると判明する。植物に寄生するのかと思っていたら,単なるスカヴェンジャーであるようだ(スカヴェンジャーは大切なのだけどさ)。この時候にガガンボダマシと暮らしているのだから,こいつらも落ち葉食いに違いなかろう。
 
 くっつき虫。
くっつき虫
 
 寒さがきつくなってきたのと飽きたのとで,2時間ほどで車中に撤退。たちまち居眠ってしまう。クスリのせいかもしれない。わたしの生活は「不安・動悸」と「眠い」の反復でしかない。
 1時過ぎに作業完了。全身から松ヤニの匂いをさせて生徒が戻ってくる。300本近い枝を払ったという。現場監督(ソフトロード連盟地区会長)に挨拶して,生徒を送って,帰宅。やっぱり眠い。