ミノムシとリンゴドクガ【写真日記虫】
街はずれに住んでいる.郊外型の大型スーパーが近くに立っていて,夜には駐車場が煌々と照らされている.灯火監視隊のわたしとしては気がかりなところである.
というわけで,仕事帰りの夕方に買い物ついでに寄ってみた.誰か落ちているかもしれない.
★いた.ミノムシ×2をゲーット!(右上画像も)
06年6月1日,苫小牧市明徳町.
ミノの長さは20mmほど.もうずいぶん大きい.
画像を見ると,足場には糸を張っているのがわかる.壁にしがみついているのは力技だけによるのではないのだ.
---------- ここから夜の部 -----------
温泉看板には,「いつものアカハラくん」×1だけ.つつき回して腹を確認したが赤いものは赤い.とうとう気を失って下草に落下してしまった.
奥の駐車場へ.昨日のスズメガの余韻など一つもない.気分一新で6月スタートである.
★掲示板の高ーい所に灰色の蛾の反応.
06年6月1日.苫小牧市樽前錦大沼公園.
背が届かないので接写できない.前回のシャチホコといい,脚立購入が冗談事でないのがはっきりしてきた.手を伸ばして指計測,前翅長28mm.
初物であるのは分かる.よくもまあ,毎晩毎晩入れ替わり立ち替わりで新顔が1頭ずつでやってくるものである.
ドクガっぽい.だったら比較的楽.ドクガ科はそれほど大きいグループではない.リンゴドクガで間違いなさそう.
『蛾類大図鑑』では,
…翅は全体に白っぽく,前翅の2横線が明瞭.…♂はしばしば前翅の2横線のあいだがいちように黒くなる.(p.268)
とのこと.画像に一致している.
学名は"Calliteara pseudabietis".小種名の"pseudabietis"とは直訳すれば「偽樅(もみ)の」,正式には「アメリカトガサワラの」である.
追記:デタラメ.サイト「MothProg」のがいすとさんから,ありがたい間違い指摘メールがあった.リンゴドクガの小種名 pseudabietisは,スギドクガ(旧学名Calliteara abietis)のpseud(偽)だろうとのこと。
例によって属名が不明."Calli"は「美しい」."teara"が分からない."terra"(土地,土)のスペルミスのような気がしてならない.
リンゴドクガの幼虫は以前に貼ったことがある(05-09-23).レモン色の長たわしである.