ウンモンヒロバカゲロウ.

 お蔵出しが続いている.カメラが戻ってくるまで,意地でも更新を切らさない予定である.


 というわけで,画像フォルダを探検.何を撮ったかなんてすっかり忘れている.久しぶりにトビケラを貼ろうかな,と思ってよく見ると違う.触角が短すぎるし,顔つきも何となく違う.
 『札幌の昆虫』を調べる(蛾とカメムシ以外は最初にこの本に当たることが多い)と,はたしてウンモンヒロバカゲロウだった.脈翅目.言われてみればなるほど顔がクサカゲロウに似ている.
 クサカゲロウといえば,アブラムシをもしゃもしゃ食べている印象しかない.このウンモンヒロバカゲロウもきっとそうに違いない.この口ではアブラムシか樹に湧いたトビムシのようなものしか捕獲できないような気がする.
ウンモンヒロバカゲロウ
 前翅長23mm.
 わたしにはほとんどなじみのなかった虫である.図鑑を見ると結構この目にはトビケラチックなものが数多いる.トビケラと即断して撮り逃しているケースがあるに違いない.このウンモンヒロバカゲロウがフォルダに残されていたのは,サイズが大きめだったからに過ぎない.画像のすっきりしなさがわたしの意欲のレベルをよく表現している.
 何でも一応撮っておくか,日頃から図鑑に通暁しておくか….どっちもしんどいなあ.


 ※ちなみにムラサキトビケラはこれ


 学名はOsmylus tessellatus.属名は「匂いosme+縮小辞」だから,「匂いのする小さい奴」.小種名が「モザイク模様の」(運良く羅和辞典にそのまま出ていた).
 んー,そうすると学名的には「臭カゲロウ」はこちらの方が本来なわけだ.ちなみにクサカゲロウの属名Chrysopaは,おそらく「chrysopoios金細工師」から.仏和をみると「賢者の石」とも関連する語である.