アオシャクとりあえずお終い(11).アカアシアオシャク.

 トップページからたどることもできるのだけど,どうせ検索するならグーグルからでいいやというわけで,アオシャクの種名で「みんな蛾」に跳ぶことが多い.
 ところが,ページが直接ヒットしない蛾がかなりある.もちろん「種一覧」ページが検索上位にあるので目的自体は達成される.実害はない.
 それにしても,あの蛾サイトの殿堂「みんな蛾」であっても検索漏れになるとはねえ.やっぱりマイナーな蛾はマイナーでしかないようだ.(わたしのHPや当ブログの存在意義はそういうところにあるのではなかろうかと我田引水).


 このアカアシアオシャクもページがヒットしなかった.件数は22件あるからまだ上等な部類ともいえる.
アカアシアオシャク
 2006年7月16日.サイズは見ての通り.あまり大きくはない.自然開張で25mmくらいだから,前翅長は12mmほどだろうか.
 スタイルのはっきりした蛾で,同定は何とかなる.ポイントは,a)翅の縁のところのブラシ毛(縁毛)が茶*白*茶*白の横断になっていること,b)後翅にえぐれのカーブがあること.
 名称の「アカアシ」は使えない.
アカアシアオシャク
 同日.別個体.これはコンビニのウィンドウの所.触角が櫛歯になっていないので♀.外縁線のカーブが実にそっけなくなだらかなのが目立つ.
 ガラスに貼り付いたところを裏から.後翅の形で判断.2006年7月17日.
アカアシアオシャク


 食草はクローバーとのこと.そういえば同じくクローバー喰いの蝶であるモンキチョウはさっぱり見かけなくなった.公園や空き地の「草刈り」が過剰なのだろうとわたしは思っている.河川敷のヒバリも被害者の一人に違いない.


 学名は Culpinia diffusa .属名は「culpa 罪」からと思われるが極めて疑わしい.
 ※おそらく人名由来。
 小種名は「まき散らされた,拡散した」.


 これでアオシャクは一段落.
 来シーズン,これらの蛾たちとの再会できますように.
 (そうか,こちらの生きのびるが先決なのかあ.蛾たちにとっても一期一会なんだな.彼らもわたしも流れる川のように生まれては死んでいくことを繰り返す存在でしかない.縁があれば会いたくなくても会えるだろうし,出会うのがわたしでなくても実はかまわないのだろう).