シャチホコ一段落(23).バイバラシロシャチホコ.シャチホコガ.
さて,だらだらだらと続きに続いて,しばしばユウウツへとわたしを陥れた「シャチホコ特集」も1か月かかってやっとカーテンフォール.
バイバラシロシャチホコ.
06年7月16日.前翅長19mm.
類似蛾の「シロシャチホコ」は北海道に分布していない.外地なのでそういうことを同定に使える.
台湾名が「灰舟蛾」.全くその通りである.灰色の翅のざらざらした,中型の蛾だ.和名の「バイバラ」は『蛾類大図鑑』に記述がある.
和名は台湾亜種に名づけられた名を転用したもので,台湾中部の地名眉原にちなむ. (p.609)
命名は「Matsumura, 1929」だから,台湾が日本だったころの命名とおぼしい.
07年7月1日.
学名は Cnethodonta grisescens grisescens .「掻く+歯」(翅の表面がささくれているからだろうか)+「灰色になった」+「灰色になった」である.埒もない名前.
かくしてラストは,純正のシャチホコガ.
06年5月24日.上の蛾と同じスタイルだが,こちらの方は前翅長25mmとかなり大きい.
後翅をはみ出させるとまり方は,カレハガやスズメガにも見られる.重なり合った葉に擬態しているのだろうか.
06年5月20日.どうも葉っぱではないような気がしてきた.樹の皮?
学名は Stauropus fagi persimilis .「十字+脚」(幼虫由来といわれる)+「ブナの」+「非常に+似た」.何に似ているかは分からない.
その他のシャチホコについては,
HPにクワゴモドキシャチホコ,ニセツマアカシャチホコ,アオバシャチホコを,当ブログにクシヒゲシャチホコとエゾクシヒゲシャチホコを既に取りあげている.関心のある方はリンクをたどってください.たいしたことは書いていませんけど.
もう当分当分,シャチホコはいいや.次は何にしようかな.