5月9日の補遺。スジグロシロチョウ。
反生命物質である化学兵器の力で熱は下がった。残されたものは徹夜をしても追いつかないほどの風呂敷仕事の山である。
これで出撃したら,各方面から非難ゴーゴーである。
そういえば,職場で高校生が急に騒ぎ出してわたしにSOSを出してきた(わたしは職場では生き物担当だと思われていて,年端もいかない連中そのつもりでいる。もちろん心外である)ので,何かと思えばダイミョウハネカクシである。日本の義務教育ではハネカクシを教えないらしく,日本国の滅びは近い。拾い上げて窓から放逐したが,そんなことはどうでもいい。
こういう時は蔵出し画像。5月9日のスジグロシロチョウのもう1枚の画像。
学名は Pieris melete(ぴーえりす めれてー)。こういうのは,平嶋『蝶の学名』(九大出版会)をいきなり引いてしまう。
属名はギリシア神話由来。ところが神話が混乱していて,ピーエリデス(単数でピーエリスである)は芸術の女神ムーサの別名であるとも,そのムーサとの歌比べに破れた水の精の娘たちともされている。
※TOMさんからコメント! 現在の属名は”Artogeia”だそうだ。これも『蝶の学名』に出ている。ところが「語源不詳」(p.397)。
うーん。「arto」は普通は「artos(パン)」だろうな。後節「geia」は「gê」かな。「パンの大地」???? そりゃあ「不詳」でも仕方ないや。
※どうもアナグラムの臭いがするんだけどなあ。
種小名メレテーの方は,女神ムーサの1人の名。Wiki参照。ということは属名もムーサのつもりなのかもしれない。