ホシボシヤガ。ミドロミズメイガ。ツマジロカラスヨトウ。ハガタベニコケガ。ギンガの類。マダラカマドウマ。クルマアツバの類。ベニシタバ。ムクゲコノハ。ワモンキシタバ。シマカラスヨトウ。ノコメセダカヨトウ。オオウスヅマカラスヨトウ。シラフクチバ。

 こちらの仕事はお盆にあまり関係なく,全体にのんびりムード。わたしも日月と連休を取れることになった。あと少しの頑張りだが五十肩がやっぱり痛い。


 やっと夏らしい1日。もちろん,気温25℃越えに慣れていない苫小牧の人間はたちまちグロッキーになる。
 そろそろ糖蜜をやっておかないと,昨年のように黄色いカトカラを逃してしまうに違いない。一昨年も赤いのやムクゲなのやばかりだった。


 20時半。気温は25℃のまま。さすがに汗が出てくるのだが,腕や頭を露出して藪の中や灯火下をさまよう勇気はない。頭のてっぺんなどコガネムシだらけになるに決まっている。

大沼公園

 春先と同じ場所にスプレー。林の奥に入っていくのは面倒である。蛾の方からこちらに歩み寄って欲しいところ。
 時間つぶしに駐車場の灯火へ。コガネムシが電灯にぶつかってバチバチいわせている。彼らは痛みを感じる神経がないか,極度に愚かしいのか,前世でよほどのことがあったかいずれかである。

 これは完品。ホシボシヤガ。16mm。
ホシボシヤガ Hermonassa arenosa
 秋が本番の蛾だが,羽化自体は夏であるようだ。夏の間はボーゼンと過ごすらしい。

 ツマジロカラスヨトウ。29mm。
ツマジロカラスヨトウ Amphipyra schrenckii
 前回もこういうアングルの画像だったような気がするが,たまたまそういう巡り合わせになっただけである。わたしとはそういう縁の蛾なのだろう。

 ハガタベニコケガ。13mm。
ハガタベニコケガ Barsine aberrans

 ただ「白いだけ」では同定できない。
ギンガの類 Chasminodes sp
 ギンガの類。絶望しているので測定すらしていない。

 ミドロミズメイガ。15mm。
ミドロミズメイガ Neoschoenobia testacealis
 苫小牧の夏の,地味な蛾。

 ・オオクワゴモドキ(20)。2化? 割愛。


 さて糖蜜ポイントへ。

 まず,こいつが目に入る。
マダラカマドウマ Diestrammena japonica
 マダラカマドウマ。夜の林で最も支配的な昆虫ではないかと思う。 この夜,沢山。

 クルマアツバの類。ウスグロアツバかヒメツマオビアツバか。危険なので保留。
クルマアツバの類 Zanclognatha sp
 この夜,多い。
クルマアツバの類 Zanclognatha sp
 カトカラ屋さんからすれば外道なのだろうが,色々な蛾が来ていた方が面白い。ただし,この蛾はカメラのライトに反応して,こちらへ寄ってくるので扱いにくい。

 さっそく,ベニシタバが来ている。
ベニシタバ Catocala electa
 錦大沼では一番普通のカトカラ。
 この夜,もう1頭。同じ個体ではないと思う。
ベニシタバ Catocala electa
 保護色。彼らが気前よく下翅を撮らせてくれるのは食事に熱中している時だけである。

 ムクゲコノハ。大きい蛾。結構スレている。
ムクゲコノハ Thyas juno
 この肩の張った翅形は♂。
ムクゲコノハ Thyas juno
 同一個体。

 黄色いのが来た。とりあえず今年の糖蜜の目標達成。
ワモンキシタバ Catocala fulminea
 これはワモンキシタバ
 最後まで半開き状態で,このスタイルの画像のみ。

 シマカラスヨトウ
シマカラスヨトウ Amphipyra pyramidea
 この夜4〜5頭。
シマカラスヨトウ Amphipyra pyramidea

 やや大きめ。
ノコメセダカヨトウ Orthogonia sera
 ノコメセダカヨトウ
ノコメセダカヨトウ Orthogonia sera

 これが最も多い。
オオウスヅマカラスヨトウ Amphipyra erebina
 オオウスヅマカラスヨトウ。一回り小振り。
オオウスヅマカラスヨトウ Amphipyra erebina

 おそらく,シラフクチバ
シラフクチバ Sypnoides picta
 この蛾もシマカラやムクを見た後では小振りに感じられる。
シラフクチバ Sypnoides picta


 というわけで暑い。あまり頑張らない。仕込みから撤退までの全行程30分間だった。