6月19日・6月25日の補遺。ヒロオビウスグロアツバ。

 学校祭は教員にとっては地獄のようなものであって,もう疲れ果ててアウト。毎日9時間くらい寝ていても疲れがとれない。せっかくのこの季節に,虫撮りをサボリ続けている。仕事がカタキ。


 今日も昔撮ったものの放出。
 ところで,バルキングさんの「昆虫パラダイス!!」(現在最も精力的に虫を貼りまくっているブログである)でちょっとやりとりがあって気付いたのだが,このところ気持ちが,大きい蛾(25mm越え)よりも小振りな蛾(15mm以下)に向かっている。(どうせニッチ路線なのである。他の優れた人々と張り合ってもダメに決まっている)。


 でもミクロはやっぱりつらい。「ヤマメイガ」とか「トリバガ」は初めからスルーへと心が動く。「ホソガ」「スガ」は撮ってみるだけ。「ハマキガ」は必死の覚悟。マクロの小型の奴がちょうど手頃なように感じられる。


 というわけで,ヒロオビウスグロアツバ。苫小牧では初夏の蛾。


ヒロオビウスグロアツバ Hydrillodes morosus
 6月19日。逃走。鳥顔。


ヒロオビウスグロアツバ Hydrillodes morosus
 6月19日。前翅長10mm。いやに濃い。


ヒロオビウスグロアツバ Hydrillodes morosus
 6月25日。前翅長11mm。スレているなあ。


 同属のマルバネやソトウスグロはホカイドでの分布が確認されていないので,連中はヒロオビでOKだと思われる。


 学名は“Hydrillodes morosus”(ひどりるろーでーす もーろーすす)。
 原記載を確認していませんので参考までに。
 属名はおそらく,Hydria(水差し)+illodes(歪んでいる)。Emmetによれば,「水差し」というのは幼虫の作る繭(あるいは巣)のことを考えているのだという。
 種小名は「薄暗い,陰気な」。何となく,そうなんでしょう。