6月19日補遺。テンクロアツバ。キドクガ。ウスアオモンコヤガ。

 というわけで,今日も早退してメンタル医の所に行ってきたyyzz2でした。
 虫撮りもまたサボリです。備蓄画像でつなぎます。


 またまた6月19日です。あの頃はまだ若かったんですねえ。今はもう全っ然です。


テンクロアツバ Rivula sericealis
 テンクロアツバ。11mm。
 今回の学研『標準図鑑』では「テンクロアツバ亜科」に昇格。とはいえ,

ヒトリガ科,ドクガ科に近いとされる。(p.190)

 とのこと(それしても,どうしてこの本はページを1巻から通しにしなかったんだ? どうせ買う人は絶対に全巻揃えるに決まっているのに)。
 ところが,属名“Rivula”初出の『Catalogue méthodique des lépidoptères d'Europe distribués en familles, tribus et genres』(1845)では,この蛾はヤガ上科ですらなく,Pyralides族の Botytes亜族に位置付けられている。さて Botytes亜族は,

 完全にノメイガに並べられている…。うーん。アンテナの生え方が全然違うように見えるんだが。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


ウスアオモンコヤガ Bryophilina mollicula
 ウスアオモンコヤガ。逃走。大抵1cm強のサイズのはず。
 『標準図鑑』では,コヤガ亜科の解散にともなって,スジコヤガ亜科の一員へ。
 ここら辺の蛾は少し本気で文章を書いてHPに回したいのだけどねえ。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 


キドクガ Kidokuga piperita
 キドクガ。20mm。
 「みんな蛾」では 'Euproctis' piperita なる括弧付きの座りの悪いことになっていたのだが,『標準図鑑』では晴れて Kidokuga piperita に。

従来 Euproctis属とされていた黄色いドクガは Holloway(1999)によりいくつかの属に分割され,Euproctis属はヨーロッパに産する属のタイプ種 Phalaena chrysorrhoea Linnaeus,1758 だけに使用されることになった。(p.146)

 というわけで,「トラサンドクガ」も Kidokugaとなったとのこと。まあ,別にいいか。
 科名との混同を避けるため,ドクガの和名を「ナミドクガ」とするべきだとわたしは常々思っているのだけど,「キドクガ」の方は属名だから混乱は生じないだろう。(でも「ナミヒトリガ」って語呂が悪い >< )。