ケイさんからメール。モモスズメ。
ブログの日付は真っ赤な偽りで,現在は8月12日である。8月に入って虫撮りに行っていない。HPの原稿書きばかりしている状態。
どうせなら他の人のやっていないことを手がけた方がいいし,ブログの情報は結局流れて行ってしまう。というわけでHP活動を再開している。裾野は裾野なりに多少は存在意義を多少は気にしている。
虫ブログを始めた7年前の2005年には,蛾をメインに取り上げるブログはまだごく少なかった。「ブログ」自体が広まっていなかったわけではないから,単純に人が少なかったということだろう。蝶以外の虫を(しばしば蝶さえ)ブログに貼ることをはばかる空気が強かった記憶がある。
かくして写真を撮る虫屋さんたちはそれぞれのHPに閉じこもっていた(「みんな蛾」は2003年に起動している)。その頃と比べると今は隔世の感さえある。
プロの蛾屋は確実に減少している(そりゃあ人生設計的に分類学で食うのは大変でしょうから)そうだが,蛾を扱うブロガーは確実に7年前よりも増えている。その写真は大抵わたしのそれよりも上手いし,種も豊富だったりする。
わたしがそのブロガーさんたちの中で頑張っても仕方ないように感じている。体力も眼も無理がきている。あと2〜3年のうちに転勤があるだろうし,「定点観測」も終わることになる。
というわけで,虫撮りとそのブログうpのペースを意識的に落とすことを考えている。
その分,HP上の文系仕事のデスクワークにエネルギーをシフトさせたい。(すぐに手のひらを返すかもしれないが)。
というわけで,また神奈川のケイさんから蛾像が送られてくる。彼はわたしが「虫」に乗り換える前,「囲碁ブログ」(今よりもずっとアクセス数が多かった)の頃からの知り合いである。もう囲碁はできないなあ。
7月28日撮影とのこと。
こういう具合に翅の内縁(胴体にくっついている側)に暗く影が入るのはモモスズメ。
学名は“Marumba gaschkewitschii”。「マランバ」は例のイギリス東インド会社がらみのムーア先生の命名で,オテアゲ。インド界隈の古地名のような気がする。
“gaschkewitschii”は最近調べたばかり。箱館領事館のガシケヴィッチがモモスズメにまで出てくるとは思わなんだ。詳しく知りたい人はWiki「ヨシフ・ゴシケーヴィチ」参照。「ガシケ」になるのはベラルーシ名である。
メールを勝手に引用。お赦しを〜。
昨日の出勤途中の駅の中。
遠くから壁にでっかいのが!これは蛾に違いない!
とあわてて近づくと、5cmくらいのでっかいやつ発見。
「こいつはスズメガかな?」なんてきどって撮りました(笑)
「蛾力」がついてきた模様です。いいことかどうかは分からないけど,ほんの少しだけ人生が面白くなるはずとは思うのです。