番外編.学名についての中間報告.
第1クール終了まであと1頭(チャイロクチブトカメムシ)というところで,ちょっと脱線.
すっかり学名調べにはまっている.研究社『羅和辞典』も買い込んだ.
でも,ラテン語は学生の頃,少しかじった程度でさっぱり.ちょっとした引用文を時間かけてなんとか意味をとれるレベルで投げ出した.(専攻は18世紀フランス唯物論だった).
更に悪いことに,学名はよせばいいのにラテン語とギリシア語の単語がごたまぜである.ギリシア語は完全にサボっていた.ギリシア哲学は専攻しないからとごねたのである.その報いが20年後に降りかかった.なるほど,なんであれ勉強はしておかないとダメだと今頃痛感した.
というわけで,面白いのだが悪戦苦闘.ネットで植物の学名のサイトを見たりしていた.部分的には使えるが,全体としては闇の中である.GAFFIOTの「LATIN/FRANCAIS」が欲しいよー(辞書のせいにしている).
そこに一筋に光明.
小学館『仏和大辞典』の語源説明が詳しい.接頭辞,接尾辞のラテン語源から説明が付いている.作業が飛躍的にはかどるようになった.やっぱりさすがフランス語です(英語が苦手らしい).
というわけで,経過報告.とはいっても,分からないものは分からない.
間違いもきっとあると思う.何と言ってもわたしにとっては「判じ物」の世界なのである.分かる人から見れば爆笑であろう.
ご教示いただければ幸いである.
5+”tomos”希「部分」+”idae”羅「のように行動する・の性質形を持つ・類・科」=「5つの部分からなるもの」
・エゾアオカメムシ"Palomena angulosa".
「角のある」で問題なし.属名のPalomenaはやっぱり分からない.
・トゲカメムシ"Carbula humerigera".
「肩の角+持つ」."humerus"は昆虫学では甲虫の肩とか肩の角を指すらしい.まあいいか,というところ.それよりも"Carbula"が困った."Carb"というのは「炭・石炭」である."ula"は接尾辞で「〜するもの」あるいは「小さい〜」ぐらいの意.「炭虫」? 分からない.きっと違っている.
・チャバネアオカメムシ"Plautia crossota".
「市松」というより,「縁飾り(krossoi)のある」ということらしい.なるほど,この方が特徴を適切に捉えている感じ.
・スコットカメムシの属名"Menida".
これが相変わらず分からない."mene"(暦の月)か"mens"(精神)のいずれか"ida"(持っている)がついたものであると思う.どっちだか分かんねいや.全然はずれかもしれないし.
今後も,恥を晒しながらやっていくことになりそうな… あてずっぽの学名解釈の企画をやめる気は全くないのですけど.間違ってたら訂正すればいいんだし.