潮風に晒されて.シロケンモン,セダカシャチホコ.【写真日記虫】
朝,出がけの玄関にハコベナミシャク.
今日はいい日になるのだろうか.
(実際はボロボロ.ミスで仕事に2つ穴をあけた).
−−−−−−−−−− ここから夜 −−−−−−−−−−−
ガスは昨日より薄い.その代わりに南の,海の方からしっかりした風が吹いてきている.雨は降っていないが,水の微細な粒子が空気中をただよっていて,その一粒一粒に潮を含んでいるのがわかる.
暖かくない.セーターを着込む.こんな夜に,虫は飛んでいるのだろうか.
夜8時半まで待って出発.
<錦大沼公園駐車場>
蛾たちは街灯の下の地面にぴったり貼り付いている.少なくとも,風に飛ばされないだけの安定した足場ではあるだろう.だが,それは潮風にただ晒されて,ただ耐えるだけの体勢でしかない.
☆アカヒゲドクガ.ユミモンクチバ.ベニスズメもいた.どれもひたすら路面に貼り付いて.
★シロケンモン.
翅の模様が図鑑通りの,基部の黒線や+字.「ケンモン」ではあるが「ヤガ科」である.
学名は"Acronicta vulpina leporella",「先端のまばたき+狐の+小兎の」.もう何の動物なのかほとんど分からない.
★昨夜転がっていたのとおそらく同じ種の蛾.転げ方が昨日ほどでないので撮り成功.
これはセダカシャチホコ.前翅長は40mm超.前翅の下側(後縁)に茶色いタブが出ているが,翅を畳んだときにこの部分が角のようにを頂点に突出するという.「セダカ」の由来である.学名も"Rabtala cristata",属名はお手上げだが小種名は「鶏冠(あるいは兜の羽根飾り)のある」である.学名の方がイメージが湧きやすいという,珍しいケース.
<温泉看板>
☆今シーズン初マエアカスカシノメイガ.ここで紹介するチャンスはこれからいくらでもあるだろう.
☆「未同定フォルダ」へ|Д´)/〜〜.シャクガ1,アツバ(?)1.
※6/23追記:アツバはおそらくヒロオビウスグロアツバ.
※シャクガはコカバスジナミシャク.
下に,またオオミズアオの翅が散らばっている.昨日の記事の蛾とは違うだろう.場所は200mほど離れている.でも,もしも同じ個体だったら? 向こうからこちらまでの数百メートルをあの不器用な翅で飛び渡っている間,彼は一体何を考え続けていたのだろう.
<馬場駐車場>
風がいよいよ冷たい.ここは風が吹き抜けになる.
☆ヒサゴスズメ,またアカヒゲドクガ,よれているアカハラゴマダラヒトリ.不明シャクガは「未同定フォルダ」へ|Д´)/〜〜.
追記(07/4/20):ルリモンエダシャク.
彼らはいつまでこんな所に這いつくばっているのだろうか.雨はもう近いはずだ.
寒い.帰りたい.
蛾たちをそのまま残して,帰路につく.何気なく顔に持って行った手に潮の香りがにおった.