ミツボシツマキリアツバ.フキトリバ.ギンシャチホコ.マルモンシロガ.ウストビモンナミシャク.
時間を費やしてやっと名前の分かった蛾には,多かれ少なかれ愛着がわくもので,どんどん貼りたくなるのだが,ブログのバランス上そうはいかない.仕方ないので「初見」とか「後日」とかを検索用に書き添えることにする.縁があれば,いつか紹介するだろう.
<温泉看板><馬場駐車場>
昨夜に続いてキャンプ客がうろうろしている.中でも,懐中電灯を持って歩き回っているのはクワガタ取り.子供ばかりではなく,結構な若者も混じっている.
そういった人々がいる中では,わたしの存在もそれほど奇異なものではない.とはいえ,大きめのカメラを一脚で支えて,毛糸の帽子をかぶって,看板に貼り付いている姿は一般的ではないらしく人々の好奇の目がささる.咎められないのなら,どんな風に見られようと平気.
蛾のたかった看板の前を通り過ぎる人々の言葉を聞いていると,蛾の嫌われ具合がよく分かる.子供たちがすでに蛾をひどく嫌っているのは新しい発見だった.彼らは蛾を|д゚)カンサツしていないので面白さが分からないのだろう.白や茶色の,翅をばたばたさせて鱗粉を落とす虫にしか見えていないに違いない.大人の植え付けた偏見である.
しかし,彼らにしたって,もっと幼い頃には,蛾に驚異の眼を見張ったことがきっとあるはずなのだが.10代は人生の中で最も偏見に満ちた,そしてその偏見が矯正されにくい時期であると思う.
☆青緑の蛾の類.一番大きいのがオオミズアオ.小さいのがアオナミシャク.
どちらも初見のキバラヒメアオシャクとアカアシアオシャク.そのうちに「アオシャク特集」をやりたいものである.
☆常連さん.スジモンヒトリ沢山.リンゴツノエダシャク.純正シャチホコガ(間違い.バイバラシロシャチホコ).ヨツボシノメイガ.触角を伸ばしたカバイロコブガ.
★枯葉が開いているように見える前翅長12mmほどの蛾.
ミツボシツマキリアツバ.こんな具合に○が3つ寄り添う蛾は他にもいろいろいる.蛾にとっての好ましいデザインなのだろう.
★シーズン初撮りトリバ.トリバガは同定不能なものが多いのだが,これは分かった.
フキトリバ.なるほど「鳥羽」の名称の適切さにほとほと感心.トリバガはしばしば脚のトゲがグロテスクなのだが,この蛾は抑制されている.
★見るからにスタンダードなシャチホコタイプ.
ギンシャチホコ.翅の基部から銀白色,中盤に金色のゾーン.字で書くと途方もなく豪華な感じだが,見た感じはそれほどでもない.まあ何というか,シャチホコガである.
★これは大ネタ.予備知識なしなら,一見して驚愕もの.
マルモンシロガ.特異な模様としか言いようがない.ヤガ科であるが,「マルモンシロヤガ」とならなかったあたりに,この蛾の強い個性が反映されているように思える.「ある蛾屋の記録」の管理人さんの,「旧日本軍の戦闘機」の形容がわたしの知る範囲で最も秀逸.
★翅を立てて留まっていたが,フラッシュに驚いたか翅を開いた.
ウストビモンナミシャク.「みんな蛾」に翅を立てている画像があるので,そのような姿勢もしばしば取るのだろう.和名は「薄鳶紋波尺」なのだろうが,「鳶色」ってどういう色かよく分からない.「色カタログ」の本も( ゚д゚)ホスィ….
☆初見さんたち.
おそらくキタウンモンエダシャク.「みんな蛾」( ´∀`)/~~.
ウスシロフコヤガ.3の字・3の字.
☆不明ケンモン*2,不明メイガ,全然分からないの2つ.
都合5種,未同定フォルダ|Д´)/~~.
※ギンモントガリバ.
※7月19日追記:初見のシロスジアオヨトウ.オオホソバケンモン(?).シロモンコヤガ.フタホシコヤガ.
全部ヤガじゃん.
帰宅途中のコンビニ.ドアの店内側にアオシャクが貼り付いていた.迷ったが逃がすことにする.うまく手の中に収まり,外の窓の桟に移動させる.
外の風に少しあおられて,翅を完全に伸ばすことはしなかった.アカアシアオシャクだった.