ナミテントウ.

 道東の峠の方からは雪便り。苫小牧も寒さ続きで雪が降るかと思ったが、夕方からの天候の崩れは雨ですんだ。


 もちろん出撃はなし。


 ところで、このブログは分類すれば「写真・虫系」である。「自然を取り扱った」ブログではない.
 「自然」の語にどうも抵抗があるのである.曖昧な語だと思う.
 例えば思いつくままでも,

1.人間の手の入っていない状態.「人工」の反対語.
2.人間と共生した,あるいは馴致された「里山」的な自然.
3.本来のあるべき姿.自然体.「ヒューマン・ネイチャー(人間性・人間の自然)」などの用法に見られる.東洋思想での「自然(じねん)」も,きっとこれである.
4.ギリシャ語のピュシスに対応する「自ら生成する自然」.これを延長していくとスピノザの「神即自然」にたどりつく.


 どうしても,お里の関係で「3」や「4」がまず連想されてしまう.もっと言えば,「4」が一番慣れている.これでも元は「十八世紀屋(eighteen-centurist)」の端くれである.頭の中は,「世界霊魂」やら「生命の自然発生」やら「自然神学」が渦巻いている.
 苫小牧の夜の虫たちにカメラを向けるとき,眼はそういう概念でどす黒く燃え上がっているのである.


 でもどうでもいいや(弱い).お蔵だし.
 また10月13日の昼撮りもの.
ナミテントウ
 ナミテントウですなあ.こういう胎児というかメロンの切れ端というかまだ食べたことのないマンゴーというか,翅の模様が面白かったもので.
 ナミテントウの学名は Harmonia axyridis .属名は「調和」.そんなのは辞典を引かなくても分かる.小種名は分からなかった.宿題.
 くやしいから英名を調べる.テントウムシは「Ladybird beetle」または「Ladybug」.貴婦人のイメージである.きっとアブラムシをもしゃもしゃ食べているところから連想したに違いない.