旧ナミスジフユナミシャク.ゴマダラキリガ.
何だかねえ,仕事がせっぱ詰まっている.政治家たちのように,セクションのチーフを投げ出してしまいたい訳なのだが労働者は働くしかない.
こんな状況でも,蛾はまだ飛んできている.
6時半出撃.
<温泉看板>
アブラムシは一掃されている.
シャクガが2頭.
下の方にとまっていた蛾から.見るからにフユナミシャク.申し訳程度に茶色の襟巻きを巻いているのがユーモラスである.
調べ出すと厄介だった.『大図鑑』でこれとにらんだ「ナミスジフユナミシャク」は,現在では「オオナミフユ」と「コナミフユ」に分けられているという.さらにあちこち調べて,「大波」と「小波」とでは前翅長16〜17mmラインがボーダーになるとか,「山地」vs「平地」であるとか.
ところが,この蛾のサイズは18mmである.誤差の範囲じゃん.産地だって,ここはホカイドーのトマコマイの樽前山の裾野である.本州とは別世界のアナーキーゾーンである.さあ分からない.
というわけで,当ブログではいちいちsp.をつけるのも無粋なので,「旧ナミスジフユナミシャク」の名称を用いることにしたい.かつて「旧ソ連」という表現があったのと同じノリである.
上側の蛾も帯が薄いが同じ種と思われる.他の候補が見あたらない.
こちらは16mm.色合いが違うのはライトの真下だからである.
駐車場は収穫なし.
<覚生川通り>
また脚立を動員する.夏場にこの位の熱心さがあれば,当ブログはもっと異なった展開・境地を示していたことだろう.
ゴマダラキリガ.15mm.もはや常連である.
脚もブチブチだし,腹の方にもブチ模様がある.
錦大沼公園の駐車場は,昨年はずいぶんと蛾を撮らせてもらったのだが,今年の春あたりから夜に灯りをともさなくなってしまった.節電のためか,若い連中がたむろすからか,不審な男が毎夜蛾を撮りに現れるからなのか,理由は分からない.
ところが先週から,路灯は消されたままではあるが,公衆トイレに灯りがついている.トイレ利用者に配慮したものなのか,クマが出てくるのを防ぐためか,もう季節的に不審な男が蛾撮りにうろついたりはしないだろうと当局が判断したものなのか.やっぱり分からない.
でも,灯りが見えれば蛾チェックに行くに決まっている.一般人が知らないだけで,蛾はまだいるのである.
ここでも旧ナミスジフユナミシャク.
これは前翅長15mm.気持ちはコナミフユナミシャクに傾くのだが自重.
ホームズ彗星はやや光度を落としているように思える.双眼鏡で見ると周辺のぼやけ具合が顕著になってきている.