「みちのく会」(2),食べられない節足動物.

 承前.3月3日記事の続き.


 思っていた通り,年齢層は高い.若そう(それでも30〜40代だ)な人は数名しかいない.虫は大人のものなのである.
 「MothBlog」のがいすとさんがいた.ネームプレートや名乗り以前に,間違いないだろうと思ったほどにこちらのイメージのままの方.人の顔を全く覚えられない代わりに,そういう当てにならない直感力はある.今回「みちのく会」に誘ってくれたのは彼である.
 少し遅れて,「ゴミムシ&雑甲虫掲示板」のKUMAさんが入室.この人の本のレビューをわたしは以前書いたことがある(まだamazonに在庫がある模様).本に出てくるイラストと完璧に同じ顔で,この人も一発同定.ちなみにこの本はなかなかの好著で,わたしとしてはその本質をついたつもりなのだが,著者がどう感じるかは別問題である.当人の実物を目の当たりにして,困ったなあと思った.
 ※読み返すと,大変にお世話になっているお2人についてあまり上手く誉めて書けていないなあ.ごめんなさい.人慣れしてないということでお許しください.

 15時にスタート.結局40人弱の参加者.「一人一話」なる,自己紹介と研究状況報告を兼ねたものから.
 一番端っこに座っていたわたしから.勝手が分からないまま何かしやべったが,当ブログで詳述するようなものではない.
 続けて常連さんたちの話.そちらは慣れたもので,パワポでのプレゼンが幾つも.油断していてメモを取り忘れたので記憶の範囲で….

  • キンウワバの分類(交尾器まみれ).
  • ツツミノガの幼虫の生態について(わたしはこの蛾について全く知らなかった.「みんな蛾」参照.アキノキリンソウツツミノガイソツツジツツミノガは明らかにヘンテコである).
  • 北見の自然紹介(昔,留辺蘂に10年住んでいた.そのころは虫はまだやっていなかった.デジカメも普及してなかったし).
  • 利尻島のフユシャク調査(とにかく小さいらしい).
  • 鱗翅目の本格的概説本の出版予定の話(マニアックなものになりそう.目標3万円以下とのこと).
  • ミズメイガの分類の話.

 etc.…….きちんとノートしなかったのが悔やまれる.それにしても蛾とは「交尾器」であるとつくづく感じた次第.


 蛾について語り出すとブレーキのかからない人が多い.しかも途中で回覧と称して「蛾の洋書」や「ミクロ採集用アンモニア毒ビンセット」が回って来さえする.
 かくして予定時間はたちまちオーバー.遅れてきた会長氏の話は翌日回しに.
 自己紹介から判断するに,参加者の1/4は大学関係者(OBを含む),1/4が博物館・自然観察員・環境調査関係者である.つまり半分はプロのようだ.
 「みんな蛾」でお世話になっている蟲森蛾楽さんもいらしていた.もともとは蝶屋だったとのこと.お話する機会をとうとう作れなかったのは残念(わたしの社交性の欠如でしかない).


 18時過ぎから宴席.

 食べられない節足動物

 加熱されていない,食べられない魚肉類.

 おそらく中国産の食べられる植物質の何か.

 油まみれの食べ物.理由があって,多くは食べられない.


 わたしと右手側の2人はウーロン茶で乾杯.きっと中国製の茶葉であるが,惜しい命ではない.途中トイレに抜けてお腹に薬物を注射.飲み薬は持ってくるのを忘れた.


 宴席なんて何年ぶりだろう.4年ぶりかも.職場の忘年会やら何やらは完全にサボり続けている.
 かくして社交性がないので初対面の方々との会話もなかなか続かずにボーゼンとしていると,がいすとさんとKUMAさんが気を使ってくれたものらしく,こちらにやってきた.


 (3に続きます.4まで行く予定)