06年の蛾.ヒトスジアツバ.

 アルコールとの戦いはもうほとんど勝てる気がしないのだが,1日遅れの更新.


 06年7月2日.昼間.緑ヶ丘公園である.
ヒトスジアツバ
 ヒトスジアツバ.測定をサボったのか,逃げられたのかは不明(=忘れた).やけに鼻先のとんがった奴.
 正しいアツバ亜科である.研究がまだまだの種らしく,講談社『蛾類大図鑑』の記述はこう.

沿海州および日本に産し,北海道から九州まで記録がある.ただしこの種の定義は完全ではなく,周辺に近縁種を混じているかもしれない.(……)
(……)この群[Hypena-proboscidalis群]はアジア冷温帯6種が命名されており,およそ同数かそれ以下の種が事実存在しているが,分類の困難な群で,なお種の解析も完了していない.どの種も産出は局地的で,系統的に多量の標本を集積することが困難である.(p.903)

 2年越しの画像というのは,何かしら問題のあるものばかりが残されているものなのである.


 学名はHypena tatorhina.
 属名Hypenaはおそらくギリシア人名Hypenosの転用だろうと見当をつける.オリンピック中距離走金メダリスト(当時はまだ月桂冠だが)にそういう名前がいるらしい(Wiki「ディアウロス走」参照).
 ※訂正記事「属名“Hypena”について。がいすとさんに応えて。」参照。


 小種名はよく分からない.後節のrhinaは「皮」.「tato-」が調べきれなかった.時が満ちれば分かることがあるかもしれない.