ヒメカレハ.フトフタオビエダシャク.ウスベニスジナミシャク.カシワキリガ.シタコバネナミシャク.ニッコウエダシャク.

 雲量が8割以下だと「晴れ」であるという.ということは,星が見えているような夜はほとんど晴れだ.日常生活においては「雨」でなければよいのであって,「晴れ」と「曇り」の差異はどうでもかまわない.空全体を見渡す機会など日常の中にはほとんどない.

 20時出撃.晴れ.9℃.

大沼公園駐車場

 路灯の下に,肉色の小さなものが落ちている.
ヒメカレハ Phyllodesma japonicus
 ヒメカレハ.20mm.
ヒメカレハ Phyllodesma japonicus
 たいていの人はこんなものに気づかないだろうし,気づいても何だか分からないだろう.
 ヒメカレハの学名は Phyllodesma japonicus .属名は「葉」+「ひも,縄(など,縛り付けるもの)」.Emmetは「静止している成虫の姿が,房になった葉に似ているから(p.159)」としている.種小名は「日本の」.

 女性用トイレの壁.
フトフタオビエダシャク Ectropis crepuscularia
 フトフタオビエダシャク.21mm.
 こういう多産するはずの普通種が普通に見られると一安心である.

 ●もう1頭いて,そちらは16mm.ウスジロエダシャクの可能性が高いが画像が悪い.保留.
 ○ミヤマミダレモンハマキらしき蛾.逃走.

アルテン温泉看板

 いつものウスベニスジナミシャク
ウスベニスジナミシャク Esakiopteryx volitans
 前翅長14mm.

 ●ウスバキエダシャク(17).フトフタオビエダシャク(22).
 ●ヒラタマルハキバガの類(11).

馬場駐車場

 1cmの脚の黄色いゴミムシの類.

覚生川通り

蛾とトビケラ
 時計回りに,ウスバキエダシャク.トビケラの類.分からない擦れたキリガ.ウスベニスジナミシャク.

 ●その他,ウスバキエダシャクもう1頭.シタコバネナミシャク.アトジロエダシャク.フトフタオビエダシャク.
 ●落ち蛾としてカバキリガ(21).

 カシワキリガ
カシワキリガ Orthosia gothica
 17mm.これは電柱の,膝よりも低いところ.

 イネ科の草っ葉に蛾がぶら下がっている.これはチャンス.翅の裏側と顔の正面を撮れる.
シタコバネナミシャク Trichopteryx hemana
 別角度.
シタコバネナミシャク Trichopteryx hemana
 これだけでは同定できないので,はいつくばって,できる限り下から翅表をのぞき込む.
シタコバネナミシャク Trichopteryx hemana
 赤い斑紋があった! ここら辺がわたしの幸運なところである.シタコバネナミシャクに一発決定.斑紋が不明瞭なら同定できていなかっただろう.

温泉駐車場

 ●シタコバネナミシャク(16),黒斑紋.

 これも春恒例の蛾.とりあえず大きいのが取り得.
ニッコウエダシャク Lassaba nikkonis
 ニッコウエダシャク.26mm.背景で輝いているのは駐車のラインの白.
 学名は Lassaba nikkonis.属名はギリシアラテンの言葉ではなさそう.命名者のMooreは19世紀のアジア鱗翅の研究者.彼の命名サンスクリットありアナグラムあり造語ありで,しばしば解釈者泣かせである.というわけで不明.種小名は「日光の」.地名だろう.

 この夜は死骸見つからず.


 コンビニの窓に,カバナミシャクの類,ハマキガ,シタコバネナミシャク確認.