写り込む虫たち。
というわけで,画像を眺めていると虫が写っている。虫を撮ったのだから当たり前なのだが,撮っていない虫まで写っている。
どうでもいいといえばどうでもいいのだが,わたしには面白い*1。
例えば,再掲。
2018年3月27日。
例によってのヒラタマルハキバガの類。灯火的には春一番はたいていヒラタマルハキバガかハマキガである。
というわけで写り込んでいる。右の触角。
こんなもの,現場で気付くのは無理である。この蛾の前翅長が約15mmなので,Potomeで測定すると,体長は0.5〜0.3mm。
ヌカカとは違っていそう。小型のハエに見える。
しばしば魔法少女が意味不明な小型生物を連れ歩いているのを見るが,この昆虫もおそらく同じ機能なのだろう。
最近のもの。
2012/5/13,ヒメカレハ。あきれたことに測定していない。サボると後で後悔するという例である。
右前翅の黒斑に紛れて,見るからにトビムシが乗っている。
JPGでいい加減に撮られているので,無理な加工をしている。見た目でマルトビムシの類。連中は1.5mmぐらいが相場の虫である。
これは再掲。
2012/5/25,フタホシシロエダシャク。前翅長17mm。
左前翅前縁の紋のところ。こちらも現場では紋に紛れて見落とした。
この虫はどう転んだってこんな色だろうから,蛾の紋の方が保護色的に適応したに決まっている。蛾の紋は,翅に乗ってくる微少な虫類に擬態しているのだと思われる。
クモの側から考えれば,このクモが蛾を分布拡大の手段としていることは間違いない。とすれば,この小型クモと蛾の翅の斑とは相利的に進化してきたということだろう。
昆虫の交尾画像はしばしば好んでサイトや掲示板で取り上げられるが,このような新たな「共生の姿」も昆虫写真の一ジャンルになるのではなかろうか。
*1:世の中にはわたしにとってしか面白くないことがたくさんあるらしいのでやや控えめに。