「みちのく会 in 札幌」私的レポ無気力幹事編(4/6)。2月23日。晩餐会からオークションへ。

 ※5月3日うp。
(承前)


 「一人一話」はよく分からなかったまま終了。幹事の立場と学徒の立場の両立はわたしには難しい。
 記念集合写真を撮る。被写体としての人間には全く関心がないのだが,世の中の付き合いというものがあるらしいので大人しく付き合っておく。こういうのを「人格の成熟」というのだろう。でも内心は不満たらたらである。
 そもそも世の中も人格も成熟も嫌い。


 さて晩餐。

 やっぱり節足動物である。

 たまに精進料理コースとか菜食主義コースとかお茶と和菓子だけコースとかあっても良さそうに思うが,割高になったり,不満分子が発生したりするのだろう。民度の問題もあるかもしれない。

 でも人々は寸暇を惜しんで蛾に夢中なので平気である。


 上位幹事から声がかかって,買い出しへのドーコーを命じられる。加熱された節足動物をただ眺めているよりはずっと面白い。
 近所のコンビニへ。純粋な荷物持ち要員かと思っていたがそうではないらしいので,陳列物をテキトーに奪取してイイカゲンに買い物カゴにホーリ込んで行く。どうなっても知らないからね。どうせわたしは医療行為的に酒は飲めない。というわけで無責任な気分。
 会場に戻ると,焼きそばが出されている。邪気が相対的に少ないのでそいつで腹を満たす。


 オークション会場へ移動。少し広い部屋。樟脳の臭いがする。標本箱みたいだなあ,という声が聞こえる。虫屋さんたちにふさわしい部屋といえそう。


 写真を全然撮っていないのは,わたしがオークション助手をオーセツカったからである。オークションは,会長とも呼ばれる競り人によってつつがなく進んだ。わたしは横で正座してかしこまっていただけである。
 というわけで,画像がない代わりに出品目録を公開してしまおう。
みちのく会オークション.xls 直
 落札価格は秘密。


 オークションは無事終了。個人的には標本の出品数が今ひとつだったような。北海道くんだりまで標本を運ぶのは大変なのである。


 あいかわらず人々は灯火に舞う蛾のように,蛾に群がっている。研究が続く。

 秘密兵器のような台紙が登場。どう使うのかは秘密兵器なので不明。

 標準図鑑もさっそく活躍中。


 いろいろな話。

 蛾の交尾器には視覚センサーがあるらしい。さもなければ,あのようなスタイルで交尾するのは不可能である。

 人間だって見ないでやるのはアレだろうな。

 恐竜が滅びたのは,シダ植物が毒性を身につけたからではないか。シダ喰いの鱗翅も多くはない。

 多種の植物が反映したため,シダの変化に適応する必要が乏しかったということ。でもコケ喰いはどうなんだろう。

 『大図録・日本の蝶』という大型豪華本がある(現在,南陽堂で157,500円)。これは裸体写真でもうけていた出版社が税金対策の赤字狙いで出版したという裏話。ところが完売してしまったという。

 昭和61年。さすがバブル景気。



 早めに離脱。さっさと安定剤を飲んで寝る。


(この項つづく)