雪上の死.【写真日記虫】

 1月7日.仕事は昼過ぎで終わり.
 好天が続いている.電光石火でカメラを持って,いつもの錦大沼公園へ出動.
 3日に恐ろしいことに雨が降ったらしい.さすが道南苫小牧.引きこもっていたので気付かなかった.それ以来,道路はスケートリンク状態.走っていて車が時々ぶれてヒヤヒヤもの.
 公園着.


 雪は固く締まっている.足跡が沢山残っている.年末にわたしが付けたもの? いや,さすがにあれらは違うだろうな.


 ユスリカが沢山いた小川のほとりに.いない.発生時期が過ぎたのか,それとも雪や寒さのの状態が彼らに不適当なのか.陽は射していて気候は穏やかなのだが.
 やっと1頭.前回と同じ種類だろう.生きているか死んでいるか分からない.
 
 探す範囲を広げてみたが,この1頭きりだった.


 雪を踏みつけて雑木林の方へ移動する.雪の上に落ちている樹の種子や折れ枝を撮影しながら進む.蜘蛛を見つけた.
 
 もう生きていない.周囲の雪が少し溶けて凹んでいるので,死んで日数が立っていると思われる.
 途中で力尽きたのだ.蜘蛛は飢えには強いはずなので,寒さによるものだろう.何を探してここまで歩いてきたのだろうか.冬は眠り続ければいいのに.
 まったくの犬死にのように思われる.人間の営みだって似たようなものなのかもしれないのだが.