ムカデの勉強【写真日記虫】
昨日(4月8日)の記録.
風は弱いけど,曇り空.寒いというのに,いつもの公園の駐車場には車が何台も止まっている.親子連れや,初老の夫婦.
こちらは一人で,菜っ葉服を着て,カメラを首から下げて.一脚を振り回して.
芝草が生えてくるまでのわずかな期間,地面は地衣類に被われる.コケ類を食草とする蛾がいるが,なるほど合理的である.
被子植物が繁茂する中,その向こう側には地面に貼り付いた地衣類が透視されなければならない.
伐採された木材が至る所に転がっている.適当なものをひっくり返してみる.トビムシが狂ったように跳びはねる.小さなムカデが丸まる.
しばらく見ていると,体を伸ばして逃走を図る.そこを撮り.赤くて長いのと,茶色でごついのと.
あとは蜘蛛撮り.
- いつものコモリグモ.背中の模様がウヅキに近い.7日の画像のものとは違う.
- コケになっていた切り株に,5mmほどの蜘蛛.わたしの手には負えない.ふたばの強力コテの方々のおかげで「エビグモ科」までは確定.
さて問題はムカデ.帰宅後,買いたての『土壌動物』の頁を繰る.ムカデの図が沢山載っているが,どう書き分けているのか全く分からない.どれも同じに見える.
以下は何回も本を読み返して,画像を拡大しての結論.
その1.
同上.
これはジムカデ目.とにかく”脚が30セット以上あって,じょろじょろしてればジムカデ”.「触角は14小節」,これもOK.ついでに,こいつらは眼がない.
科はナカズジムカデ科以外(顎肢=牙の所が上から見えない).それ以上はあぶない.なんとなくツチムカデ科のような感じだが根拠に乏しい.とにかくムカデをきちんと同定するためには頭の所を裏返して見たり,脚を顕微鏡にかけないといけないらしい.
その2.
同上.
これはイシムカデ目.脚が15セットぴったり.オオムカデなら21か23セットだという.背板に大きいのと小さいのがあるのもいい感じ.
科の方.イッスンムカデ科・イシムカデ科・トゲイシムカデ科のどれか.
1.まず,脚に棘がなければトゲイシムカデ科.
武装棘(そういうらしい)確認.トゲイシは除外.
2.触角の小節が20→イッスンムカデ科.20以下→イシムカデ科ヒトフシムカデ属.20〜40→イシムカデ科のイシムカデ属.
沢山ある.これでイシムカデ属と確定.
4月9日は朝小雪.家にこもる予定.
しばらくはムカデはうんざりの気分.でも,見つければ撮るだろうなあ.あーあ.