トビムシ,クモガタガガンボ【写真日記虫】
上手くいった.3連休だ.仕事は休み明けの火曜日へ先送ることに成功.とにかく今は目先の虫撮りである.
11時過ぎに緑ヶ丘公園へ.クモガタガガンボがいるという情報(「ふるさとネイチャーらんど」)をネットで見ていたのである.
曇り空.気温は1℃.少し暖かすぎるかもしれない.
公園の奥の方から探索開始.ここで見つからなければ,高丘公園の方向へ林を突っ切って行く予定.
池の周りに例によってユスリカ.♂ばかり見つかる.
ところでこの時期に発生する蚊状の虫に「ガガンボダマシ」というのがいることを知った.調べてもよく分からない.図鑑で見る分には翅が長くしっかりしている.これは触角の毛から判断してユスリカでいいようには思う.
雪の上を凝視するとトビムシがあちこちに.大物がいた.
いつもの奴ではあるが大きい.4mm弱.これくらいだと撮って細部がはっきり見えてくる.
さっきのトビムシで最低今日の出撃はボーズをまぬがれたと思って,林方向へ.
と,雪道のすぐ横を何か歩いている.予習は完璧.(・∀・)キタキタ.間違いない.
クモガタガガンボ.体調は5mmない.第1印象では「クモ」よりも「カマドウマ」の幼体である.触角が長くないところが違う.雪の上をちょこちょこと移動している.
ズボンが濡れるとかはいってられない.雪面に這いつくばって接写.
なるほど顔は蚊やハエである.平均棍が目立つ.
「みんなで作る双翅目図鑑」の「ガガンボ科−ヒメガガンボ亜科−Eriopterini族」によれば,クモガタガガンボには
・チビクモガタガガンボ Chionea gracilistyla Alexander
・カネノクモガタガガンボ Chionea kanenoi Sasakawa
・ニッポンクモガタガガンボ Chionea niponica
の3種あるとのこと.これがどれかは分からない.資料なさすぎ.
とはいえ,他のガガンボのほとんどに和名がないことに比べれば,関心を持たれている部類なのだろう.
どう考えても生態を調べるのは大変だろうな.温めると死ぬという話もあるし.
正面から見ると怪物めいているが,とにかく弱々しい虫だ.雪をかぶったりすると出てこられないに違いない.
どんどん歩くので息を吹きかけると脚を縮めて固まってしまった.かえって体を観察しやすい.頭を除けばほとんど直翅に見える.
10分ほどで解放してやる.ズボンに水が浸みて寒くなってきたこともある.
あまり林の奥深くまで入り込まないですんだ.結構身近な虫である.北海道だから,ということなのだろうか.北海道民が内地に対して日常的に優位を誇れるのはクジャクチョウぐらいかと思っていたが,クモガタガガンボも仲間入りさせてもいいかもしれない.
(クモガタガガンボについての勉強は,2月11日につづく)