テンクロアツバ.ミヤマオビオオキノコ.エゾヨツメ.ヒメトラガ.アジアホソバスズメ.オナガミズアオ.アオセダカシャチホコ.ウスベニヒゲナガ.ハガタアオヨトウ.ウンモンツマキリアツバ.【写真日記虫】

 やっとやっとの休日.天気は快晴.ところが,である.
 風が強い.樹がごうごう揺れている.やーめた.風にふらふらする雑草の前でひたすらピント合わせにイライラする自分が見える.行きつけでラーメン食べて昼寝しよう(体には悪い).
 夜がある.


 8時半.風はおさまっている,読み筋通りである(根拠なし).


 <温泉看板>
 温泉客もにぎわっているが,虫も千客万来の様相.看板に近づくと坊主頭に何やらどんどん留まってくる.
 ・最初に眼に飛び込んできたのはウチスズメ(40mm).これは翅をめくって眼状紋を確認.逃げないでめくられるままだった.痴漢の気分.
 ・ハスオビマドガ,ポジションが悪くて暗くしか撮れない.
 ・アカハラゴマダラヒトリ*3,ヒロオビウスグロアツバシロアヤヒメノメイガの面々.

 そろそろ,これの時節.昨年は今時分から9月頭まで.
Rivula sericealis
 テンクロアツバ.昨年は大発生で大変だった.今年はどうなるだろう.

 様子の(・∀・)イイ!! 甲虫がいた.この手のものにしては大振り.体長14mmくらい.
Episcapha gorhami
 ミヤマオビオオキノコ.脈絡のないネーミングなのはさておいて,キノコ喰いらしい.キノコといっても,地面からニョキニョキしている奴ではなく,カワラタケ類とのこと.ああ,これは一杯生えてる.

 ・小さな未同定カメムシ.ヒラタナガカメムシ類に見える.「かめむしBBS」にSOS.(´ー`)/~~.


 <駐車場>

 エゾヨツメが落ちていた.
Aglia japonica
 よく見ると触角が両方取れている.色々と苦労があったものらしい.つついて翅を開かせたが,後翅のT字紋の回りが青くなく薄黒かった.こういうのもいるんだな.
Aglia japonica
 とりあえず,ことしもエゾヨツメに出会えた.

 駐車場の舗装の上を飛び回っていた蛾.勢いが付きすぎて失敗.裏返った.
Asteropetes noctuina
 やっとのことで起きあがる.裏面の間抜けなシンプルさと打って変わって美麗種である.
Asteropetes noctuina
 ヒメトラガ
 ちょうど親子連れが星を見に来ていて,わたしの様子にもちろん子供が寄ってくる.啓蒙活動の一環としてディスプレイを見せると感歎の声を上げたが,それでも実物の蛾は怖いらしかった.

 夜の密会を激写.深夜デートである.
Ambulyx sericeipennis and Actias gnoma
 アジアホソバスズメオナガミズアオ.仕事の相談をしていた,とか言い出すのだろう.

 ・その他.アオスジアオリンガミツボシアツバキドクガ


 <温泉看板>に引き返す.どうやら今夜はここで十分な収穫をあげられそうだ.
 ・様子のいい小さい蛾.調べてみるとシロフコヤガ
 ・路灯の支柱にエゾエグリシャチホコ※「エグリシャチホコ」かも.
 ・リンゴドクガ.サイズ的に♂か.これからも沢山出てきそうなので画像割愛.

 看板の裏に回る.キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
 珍しいというわけではないのだが,昨年,気にしていながらも出会えなかった蛾.
Rabtala splendida
 アオセダカシャチホコ.35mm.セダカシャチホコとは背中の線で見分ける.後縁で線がくっついていればアオセダカ,離れたままだとセダカ.

 ・キンオビナミシャクやスジキリヨトウ.撮っていない.

 ウスベニヒゲナガの♀も来ていた.
Nemophora staudingerella
 なぜかカメラ目線になった瞬間.2ch実況なら「こっち見んな」の声がかかるはず.片方の触角が半分になっている.ヒゲナガガはたまに灯火で見かけるがいままでは♀ばかりである.偶然なのか,それとも♂は灯火にこないのか.

 支柱の根元.眼視では黒っぽくしか見えない.
Trachea tokiensis
 鮮やかな緑の蛾.ハガタアオヨトウ.17mm.昨年も見ているが画像は貼らなかったらしい.

 これは初物.
Pangrapta perturbans
 初物反応が出たので慎重に計測.17mm.おそらくウンモンツマキリアツバ.近縁種が幾つかあるが大丈夫だと思う.


 もっと粘って,もっと夜が更けてくれば,もっと沢山の蛾が訪れるに違いない.至福の時間.
 でももうすぐ10時だよ.ほどほどで切り上げるのも人生の知恵だろうさ.