ウスベニアヤトガリバ.ウチスズメ.センモンヤガ.ハイイロシャチホコ.ホソバシャチホコ.クロシタアオイラガ.ハガタアオヨトウ.ノコギリスズメ.【写真日記虫】
昨夜はサボったので今夜こそ出撃.晴天.途中,車のライトに蛾が浮かび上がる.かわすものものもいれば,そのまま飛び込んでくるものもいる.できることはスピードを落として走るくらい.
<温泉看板>
・今夜の目標は小さいメイガを撮ること.どうやらヤマメイガらしいのだがまだ未確認なのである.看板には4頭ほど貼り付いて,ちょっとした勢力になっている.前翅長8mm.
『蛾類大図鑑』を見るとそこら辺は(改称)(新称)のラッシュだ.オテアゲ.「みんな蛾」へ貼ってSOS.(´ー`)/~~.特定できないのなら「できない」と分かればそれでいい.
・ミヤマオビオオキノコがまた来ている.わたしにはクワガタよりもこの甲虫の方が好ましく見える.土曜の夜には,クワ取りの子供1人と自転車の若者2人(彼らは昨年も見かけた)がうろついていた.彼らはこういう虫をどう思うのだろう.平日のせいか,やっぱりまだ早いと判断したのか,彼らは今夜は来ていないようだった.
看板の支柱に△の鮮やかな蛾.これはおそらく初見だ.
もうここらは勘が働いて一目トガリバ.はたしてウスベニアヤトガリバである.前翅長18mm.北方系らしい.何となくピンが外れている感じで何回も取り直すが変わらない.
・オオハガタエダシャクは白トビ.スジキリヨトウはそもそも撮らず.テンクロアツバ*2,撮らず.
<駐車場>
・おそらく(下翅を確認せず)オオミズアオの傷のない色の美しい個体.現物の色はわたしの技術では再現できない.
そういえば,昼間職場で同僚と雑談中,彼のベランダの窓にオオミズアオが留まっていて現在ベランダが機能マヒしているという話.「きれいすぎて気持ち悪い」とのこと.
ウチスズメ.前翅長36mm.3回ほど指先で突っつくと,もくろみ通り下翅を広げた.
たいていはすぐに眼状紋をまた隠してしまうので,大慌てでピント合わせをして…という案配になる.ところがこの個体は怒りがはなはだしかったものか,一向に下翅を閉じない.2枚撮ってそのまま放置した.
大きめの翅が落ちていた.エゾシモフリスズメの予感.あのジャンボ戦闘機が出てくると,夜はにぎやかになる.
ベンチにセンモンヤガが座っている.
前翅長17mm.模様の輪郭がくっきりして,結構華やかな蛾である.その実態は「根切り虫」.
ここから物置小屋壁.
定番のシャチホコ2頭.
まずハイイロシャチホコ.
前翅長21mm.見かけよりも大きい.シンプルな良いシャチホコである(主観).
その斜め上方にホソバシャチホコ.
前翅長22mm.これも特徴がはっきりしているので覚えれば間違えない.
これも横から.だいぶん小さい.12mm.
クロシタアオイラガ.小さい緑色の蛾.イラガ科って個性がはっきりしているし,シャチホコやコヤガに少し似ているにもかかわらず,ミクロ蛾なのである.ミクロといえばノメイガすら敬遠することが多い中で,これは特別.
ハガタアオヨトウ*2.1頭は黒みが強く大柄(20mm),もう1頭は鮮やかで小柄(16mm)だった.流れに乗っての後者の横画像.
風が出てきた.壁に留まった蛾たちがあおられ始めてきた.さっきのオオミズアオはまだ舗石の上で頑張っている.どこか街灯の光の届かない所へ飛ばされてしまった方が長生きできるの違いないのだが.
<温泉看板>
夜も更けてきて,新しいメンツが加わっている.
見事なスズメガ.撮影ポジションも上々である.
前翅長41mm.(エゾスズメだと現場では思いこんでいた).
調べてみると模様が違う.頭にも線が入っていない.オレンジ色の翅脈はスレとは違っている.ノコギリスズメだった.初見.
少なくなってきている部類のスズメガらしい.次に出会えるのはいつになるだろう.たまたま飛んできた1頭の蛾によって,この夜がわたしにとって特別な,記憶に残るものになる.
・ウスヅマシャチホコ(14mm),現場ではエゾエグリシャチホコと混乱していた.
・大きな,縞の見える蛾がいきなり飛んでくる.駐車場での読みが当たった.シーズン初のエゾシモフリスズメ.大きい.前翅長54mm.この蛾は珍しくない.
・わたしの車のすぐ横に,アジアホソバスズメ(48mm).なかなか良い顔をしているので,右上に.
このころはバッテリー切れ寸前.危なかった.
スズメガを轢断しないように慎重に車をバック.舗装の上の茶色い枯葉のようなものを右前方に確認してアルテンを後に.