ギンモンシャチホコ.エゾヨツメ.オナガミズアオ.ウスヅマシャチホコ.【写真日記虫】
また愚痴から。
大体が季節の変わり目は体も心もよろしくない。なかでも6月末からの日照時間の長い時期と、1月末からの日照時間の短い時期が危険ゾーンである。緯度のもっと低い所で暮らすべきなのかもしれない。
理由もなくユーウツなので昼の虫撮りは行かず。仕事も手に付かない。日本酒200ccでコンコンと… 昼寝。
いつまでも寝ていられない(マットレスを引いていないので一定時間の経過と共に体が痛くて目が覚める)ので、夕方頃起き出して薬飲んで食事して出撃。
今夜は気温が低い。風は冷たいくらいだ。それでも蛾は出てきていて、アクセルをうっかり踏み込むとライトにつられた虫がかわしきれずにフロントに当たってくる。ビチッをいう小さな音でそれと分かる。
<温泉看板>
・トビケラ。ツトガ。テンクロアツバ。なかでもテンクロはかなり多い。10頭以上はいる。
・とりあえずホソバアツバ(14mm)撮り。
・スジモンヒトリ。アカハラゴマダラヒトリ。看板にも地面にも。
・踏まれそうな所にいるモモスズメを看板裏の杭に移動。
ギンモンシャチホコがきている。前翅長17mm。
ギンモンシャチホコには「プロトタイプ」と「ウスイロ」と「エゾ」の3種いて銀紋部分がそれぞれ違う。銀紋が後の方でゴチャゴチャしている本個体は「プロト」。「ウスイロ」はかつて撮っているが、「エゾ」はまだ未見である。
この銀紋、フラッシュの角度によっては深緑色に写る。
<駐車場>
・ヒメキホソバ(16mm)。
中央の灯火が大変なことになっていた。白い大きいのと茶色い大きめなのとが舗石の上を走り回っている。白いのはもちろんオナガミズアオ、茶色いのはエゾヨツメだ。
エゾヨツメ出現に喜ぶべきなのだが、いかんせんさっぱり止まってくれない。一瞬の隙に。
前翅長は35mmぐらいか。
そのうちオナガミズアオがもう1頭増えた。こいつも走る走る。更に黒いのが。エゾシモフリスズメだ。こちらもじっとしていない。もちろんくだんのエゾヨツメもじっとしていない。
見ている内に具合が悪くなってきた。小屋の方に移動。
・ヒサゴスズメ。前翅長は32mm。連中の後ではかなり小さく見える。なによりもじっとしているのがいい。
・シラクモアツバ。エゾアカガネオサムシ。その他色々。ほとんどが躁状態である。
さっきの場所に戻ると、オナガミズアオが4頭に増えている。もう訳が分からない。不幸中の幸いというか、2頭は休止中。折角だから撮り。
前翅長ほぼ50mm。
エゾシモフリスズメも停止中。こちらは右上画像へ。エゾヨツメはどこかに行ってしまっていた。
<温泉看板>
・こちらにもオナガミズアオ。この夜確認したものはすべてオナガ。
また小型のシャチホコ。
ウスヅマシャチホコ。前翅長17mm。サイズよりも小さく見える。冠が黒くてグニョグニョ。
向う側に白く見えるのは名前の分からないツトガ類。
<覚生川通り>
・セダカシャチホコ(36mm)。今回は割愛。おそらく今頃が旬だと思う。地面でバタバタしてどんどんスレていっている薄茶色の大きめの蛾は大抵こいつらである。
・リンゴツノエダシャク*3。触覚のアップを撮ろうとしたが上手くいかない。
とうとう「これ」が出てきた。
また「これ採り」の連中がうろうろする時期になる。(「これ」は検索よけ)。
灯火下を歩き回ることでは彼らはわたしと同じだが、彼らはしばしば「これ至上主義」であって足元の蛾や小甲虫を(わざとではないだろうが)踏みつぶしたり、(これはわざとだろうが)追い散らしたりするので、わたしとは利害が対立するのである。
すでにアクセス解析では「これ関係」の検索による訪問が増えてきているし、上の画像をFlickrに貼ったら数時間でいくつものVIEW(閲覧カウンター数)がついた。tagも何も付けていないのでタイトルで画像の検索をかけてきたものと見える。恐るべき執念である。
嫌なのでタイトルを学名に切り替えた。
(わたしにとって「これ」はあまり魅力的な甲虫ではない。カミキリに比べても種類があまりないし、同一種を沢山集めても仕方ないし。撮る分にはもっと面白い甲虫はいくらでもいる)。
子供を連れて灯火を回るなら、せめて子供に他の虫の魅力も語ってくれればいい。夜なら蛾だな。オオミズアオやスズメガの手乗りなどはぜひ子供のうちに経験させてやればいいのにと心から思う。
ところが、そういう場面は見た記憶がない。かえって(「これ至上主義」故に「これ」以外の)虫嫌いを作っているようにしか思えないことだってあるくらいである。
だからわたしは彼らの多くを尊敬しないのである。彼らの多くは虫好きではない。
あるいは、売って小遣い稼ぎをしている輩もいるかもしれない。
買う方が悪い。虫ぐらい自分で採れよ。
杭に留まらせていたモモスズメが翅を小刻みに震わせてアイドリングに入っていた.体が冷えすぎたのかもしれない.
まだ飛び立つなよ.辺りが白んでくるまではここにいた方が,きっと命をより長らえることができるに違いないのだから.