ヨシカレハ.マダラツマキリヨトウ.モンクロシャチホコ.ウスイロオオエダシャク.カギシロスジアオシャク.オオマエベニトガリバ.バイバラシロシャチホコ.【写真日記虫】
さて夜の部.TVをだらだら見ていて9時少し前出撃.
まだ空は完全には落ちきっていない.風が結構冷たいが,虫は出てきているようだ.
<温泉看板>
大物はいないや.まだ時間早いんだな.
バタバタ飛び回る薄茶の中型の蛾.初見とおぼしきシャクガがこいつのために蹴散らされた.
この画像では翅の模様が分からないが,ヨシカレハ.前翅長23mm.そういえば先日暴れ回っていたのもこの種だ.
・大きめのハマキガ*2.ウスアトキハマキのように思うが確信なし.これは継続課題.この感じのハマキを少し撮りためて目をならしたい(昨年もそういうことを書いた気が…).
・キドクガ*1.テンクロアツバ沢山.アカハラゴマダラヒトリ(精査すればカクモンが混入しているかも)*3.スジモンヒトリ*2.
<駐車場>
・ギンモントガリバ*2(20mm).エゾシモフリスズメ*2(43mm,53mm.ずいぶんサイズが違う.測定に疑いあり).ウチスズメ(35mm).
・ゴマケンモン(17mm).帰りにももう1頭.
・エゾヨツメ,留まらず撮れず.ケラ,(32mm).やせ気味.
何となく疲弊してはいるのだがやっぱり夜回りはやめられない,というのもこういう瞬間があるから.物置小屋の足下の方に小さな毛むくじゃらの蛾.
眼視でも分かった.これは何回も「みんな蛾」でため息と共に眺めた蛾だ.なんと現物と出会えるとは.
マダラツマキリヨトウ.どこまでが翅だか眼視では分からないのでだいたいで前翅長14mm.前衛的な模様と毛深い脚.予備知識がなければ蛾かどうかすら不分明だろう.
上手く眼まで写し込めた.
こちらも異貌の蛾.とはいえ,さほど珍しくはない.
モンクロシャチホコ.翅を開いているこの画像なら普通の蛾であるが,屋根型で留まっているときのスタイルは生き物の感じではない.異物感100%である.
こちらはシャクガの初物.
ウスイロオオエダシャク.前翅長35mm.大物だが地味.舗石に完全に同化している.もう少しで踏むところだった.擬態は有利なばかりではない.
<温泉看板その2>
鮮やかな,手頃な大きさのアオシャク.留まっているポジションもなかなかよろしい.撮ってくれ状態.
カギシロスジアオシャク.前翅長24mm.斜め45度から.
アオナミシャクといい,このカギシロスジアオシャクといい,こんなに美しい色の蛾がいることを知らずに終わる人がほとんどだろう.知っていても一銭にもならないのだが,それでも何かを損しているようにわたしには思われる.
ちょっと,ほんのちょっとだけ気づきにくいところに,美しい善いものはまだまだ沢山あるのだ.
初見.第一勘トガリバである.トガリバ亜科はこのところ新顔ラッシュである.
オオマエベニトガリバ.19mm.サイドだけが石灰で汚れたように白い.よく見ると基部が紅色を帯びていて,これが和名の由来なのだろう.
連日のように初見の蛾が何頭か出てくる.嬉しいかどうかはよく分からないが,とりあえず悲鳴は上げたくなる.
もっとペースがゆっくりだったらなあ.短い夏にあれもこれもが集中するのが北国の欠点である.
どんどん初見.シャチホコガとはサイズも雰囲気も違う.
バイバラシロシャチホコ.18mm.類似のシロシャチホコとは黒点の具合が違うという.何カ所かに鱗の隆起があって見苦しくなっているのは親分のシャチホコガと同じである.
「バイバラ」ってひょっとして「灰腹」? 情報求む.
・オオバトガリバ.ホソバシャチホコ.リンゴツノエダシャク.タテスジシャチホコ.ここらの常連さんたちは記録のみ.>>
足下にウチスズメ… .と,腹がない.
確認のためつまみ上げると,まだ脚に力が残っていて草にしがみつく.時間がそんなには(連中は神経系の構造が違うから腹がとれても相当持ちこたえるとはいえ)たっていないに違いない.ということは鳥の可能性は全くない.そもそも鳥だったら頭から呑んでしまって,回りに翅だけが散らばるはず.おそらくはオサムシの仕業だろう.
本来,蛾は地面には留まらないだろう.人工の環境をオサムシが上手く利用しているわけである.同様の姿のオオミズアオの死骸も近くに発見した.
温泉施設の駐車場に,完全体のエゾスズメ(52mm).危ないので移動.
セダカシャチホコ,これはセンターからずれているので放置.
スジモンヒトリ(訂正:ゴマダラヒトリの類),わたしの車のタイヤのすぐ後なので,つついて失神させて強制移動.オサムシに喰われるかもしれないがそこまでは面倒見切れない.