スゲドクガ.ヒラタヒョウタンナガカメムシ.クロヒラタシデムシ.キマダラオオナミシャク.アヤホソコヤガ.クロスジアオナミシャク.
たまに吹く風はすっかり秋のそれなのだけど.風の通らない所で仕事しているのでさっぱり爽やかではない.体がベタベタな状態で次々と雑用に追われる.
夜は完全に秋.チ,チ,チ,チ,と虫の声がする.出撃.曇空で月は気にならない.
・大物の気配はない.23mmのノンネマイマイの♀が目立って大きい.そういうレベル.ノンネはこの夜,駐車場*3に温泉看板*2.その内♂は1頭.
・キドクガ(12mm)は2頭.
・その他.スジキリヨトウ*2.テンクロアツバ*沢山.大発生とはいかない.
白いだけの蛾はスルーすることが多い.同定しようがないからである.でもこの蛾は脚が黄色いので撮り.何とかなるかもしれない予感.
果たして調べがつく.スゲドクガ.前翅長20mm.
この個体は♀.真っ白で触角が地味である.♂は少し黒点が入って,見事なウサ耳になる.「晶子のお庭は虫づくし」の「スゲドクガの観察日記3」参照.
それ以外は蚊ばかり.かなり色々な異なる種類がいるが,深入りする余裕がないので撮らない.
温泉看板へ.
・クビグロクチバ(22mm).この夜*2.2化なのか,だらだら発生しているのか.
・ツマキリエダシャク(13mm).キベリシロナミシャク(17mm).「キベリ」がよくわかる個体.
地面をシデムシが駆け回っている.見慣れたものとは感じが違う.
おそらくクロヒラタシデムシ.体長13mm.初見.オオヒラタシデムシとはサイズが2回り違うし(23mm),胴体が丸っこく,顔つきも違う.
ここ数日のシデムシ幼虫はこのクロヒラタシデムシのものかもしれない.
シデムシを追いかけて看板下を見ていると,大きめの蛾がふわりと着地する.あ,これはいい蛾だ.
キマダラオオナミシャク.前翅長27mm.
こんなところで翅を広げていると,シデムシはどうか分からないが,オサムシだってうろうろしている.襲われるだろうな.とりあえず近くにいた大きめのゴモクムシを追っ払う.
少し眼を放した隙に,この野放図に翅を広げた蛾はどこかに行ってしまっていた.
灰色のゴミみたいなものがくっついている.トビケラの小さいのかと思ったが念のために撮る.
蛾だった.同定できそうなムードを持っている.コヤガから探す.大当たり.
アヤホソコヤガ.サイズは前翅長6mmだから差し渡し(自然開張)は1cmちょいである.
小さいものを日常的に相手にしてない人にはピンとこないかもしれないが,6mmだの1cmだとかは思っているよりもずっと小さい.眼にとまったのは幸運でしかない.
小さいものに頭を切り換えると色々と見えてくる.苔色の小さい奴がいた.これは第一感シャクガ.これも( ゚д゚)ビンゴー.
クロスジアオナミシャク.前翅長7mm.
学名はChloroclystis v-ata.属名は「薄緑+蝋を塗った」.小種名がわたしの力ではよく分からない.「ata」が「黒い」なら何となく翅の模様かなと思うが,活用形がおかしいので保留.
※ただの接尾辞かもしれない.そうなら「V字の」になる.
・小さいついでに比較的色のきれいなハマキガを撮ったが,「みんな蛾」を見ると「未同定」によく似たのがいる.というわけで(´・ω・`)/~~.
個人的にはわたしは夜型の人間では全くないのだが,虫撮りは夜がいいなあ.地味なのは仕方ないや.
※追記:この夜,ツノアオカメムシ*2.内1頭は寄生卵持ち.