潜入! 「みちのく会」(1).
<3月1日の回想>
土曜日だというのに卒業式(そういうものがある職場なのである)があって,首尾良く駐車場整理係に回される.式典作業よりも外回りの方がわたしの精神衛生には好ましい.
式典の後に何だか本当は色々とあるのだが,年次有給休暇を取ってパス.職場脱出.札幌へ向かった.
何と言っても,今日は東北・北海道の蛾屋の会合「みちのく会」札幌大会があるのである.×××なんて出てられますかって.
小雪舞う苫小牧駅ホームはやたら寒く,時間つぶしに持ってきた「デリダの解説書」がさっぱり頭に入ってこない.暖かくてもどうせ理解できないのだから同じではある.40分待って電車が来る.座席でたちまち寝てしまう.
札幌.まだ反覚醒状態なので階段から転落しそうになる.日常はいつでも死と隣合わせである.
幾度かの生命の危険を乗り越えて,何とか時間に間に合った.「ホテルユニオン」着.よくは分からないが連結しているらしい.そういえば,ここら辺はすすきのの外縁に接した地域で(以下略).
さて,はじめての「みちのく会」である.蛾屋さんが蝟集するのだから大変なのに違いない.自分のみならず友人の家庭まで崩壊させたり,恩人を裏切ったり,社会から脱落したり,朝から黒毛和牛のステーキを食べないと一日機嫌が悪かったり,人類にかなり普遍的なタブーをたびたび侵犯していたり,年2化だったりと,目を覆うばかりディープな人々が山積してるのかもしれない(世間の目はそんなものである).
わたしのような品行方正な常識人で大丈夫なのだろうか….何かのはずみで取り押さえられて,寄生蜂の卵を脳に移植されたりしたら嫌だなあ.
すでに((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル.でも,もう引き返せない.突入.
せっかくだから予防線を張っておこう.
注意! 以下のレポはフィクションであり,実在の団体とか人物とかとは関係ありません。
受付でネームプレートとチョコレートを渡される.これらは辞退できない性質のものらしい.
丹念に折りたたまれていたとおぼしき痕跡を持つ横断幕.
灯火採集用の白スクリーン.プレゼンテーションにも使えるらしい.
湯飲み茶碗と標本箱.中には無数のミクロ蛾またミクロ蛾.
こういったものどもが室内の風景に自然に溶け込んでいる.
大変な所に紛れ込んでしまったのでないだろうかに一票.
半泣き(TдT) .
(というわけでさっぱり本題に入らないまま(2)へ続く)
(これから久しぶりの昼の虫撮りへ ↓)