カシワキリガ.イチゴキリガ.ホソバキリガ.ホシオビキリガ.ウスミミモンキリガ.カシワオビキリガ.カバキリガ.ミスジトガリバ.
19時45分,錦大沼公園へ出撃.視界がどんよりしていて,どうやらガスっぽい.
今夜も既に蛾が集まってきている.大小がなんとなく分かるのが面白い.
時計回りにカシワキリガ,イチゴキリガ,ホソバキリガ,ホシオビキリガ.画面から切れた箇所にホシオビキリとイチゴキリが1頭ずつ.
カシワキリガがシーズン初なので寄っておく.
回りの蛾が例によってぽたぽたと落ちていく.
何キリガが何頭いて,とかそういうことはもはやよく分からない.数が多すぎるのではなく,蛾の出入りが結構激しく,同一個体なのかそれとも新規参入なのか分からないのである.
同定があやしい蛾を3種.もうキリガは混乱してきた.名前が頭の中で混ざり合ってどれがどれやら.
アルテンへ移動.
車中から,看板上カサブタ状蛾反応を目視.12mmの見事なハマキガだが同定できず.HP掲示板へ.(´ー`)/~~.
覚生川通り.街灯に数頭の蛾が舞っている.しばらく見ていると,はたして落ちてきた.舗石に叩き付けられる小さな音がした.
カバキリガ.春キリガの中間走者だ.この蛾は灯火に来る.
飛翔したり,また落下したりする.その内どこかに行ってしまった.これからも撮る機会はあるはず.
駐車場を照らすライトにも1頭の蛾がくるくる飛んでいる.5分ほど見上げていたろうか.やっぱり駐車場の中に落ちた.
見慣れない蛾.前翅長19mm.この時期にこんな模様をしているのはトガリバに違いないと見当をつける.
帰宅後調べて,ミスジトガリバ.早春の北海道の蛾であるらしい.銀色と黒線の美しい蛾.
上の2枚の画像を「みんな蛾」に投稿.
これは投稿しなかった.
この蛾が落ちた場所は車の通り道からは少し離れている.妙な運転をする車が現れない限り,轢かれることはないだろう.だが,この蛾が再び飛び立つことはもうないように思う.このまま夜の間アスファルトの上にうずくまり続けて,朝に鳥に捕食されるだろう.
昨夜のオカモトトゲエダシャクも,もう生きていないに違いない.ライトトラップに捕らわれた蛾の多くはその次の夜を迎えることはない.幸運な蛾だけが朝の薄明の中を再び飛び立つ.
これから暖かくなれば,潰されたオオミズアオやスズメガを駐車場や道路で毎晩のように何頭も見なければならない.あるいは光に幻惑されたまま,雨にうたれて力尽きるものも.
灯火回りは簡単に多くの蛾たちに出会える容易な手段であるが,それは多くの場合,彼らの最後の夜にほんの少しだけ関わることに耐え続ける営為でもある.
虫の命はどうしようもなく軽い.わたしが撮っているのは遺影のようなものなのかもしれない.本当は,人間の命だって軽いものなのに違いない.
車から降りる.風に潮の匂いがする.南からの,湿った風.