ヒサゴスズメ.シャチホコガ.フクログモの類.ギンモンカレハ.

 夜も出撃.昼間は15℃まで上がった気温は,10℃まで落ちている.明日は仕事に出ないとまずいなあ.


 <錦大沼公園駐車場>
 わたしの後を追うように車が1台入ってくる.大きい白い車.エンジンの音をさせたまま,ただ停まっている.
 足元にいた白い蛾はわたしの気配に驚いて飛び上がった.しばらく光の中をちらちらしてから,どこかに行ってしまう.
 ○ムラサキエダシャク(×).翅を立てる蛾なので無理に測らない.

 いた.スズメガのシーズン1号.
ヒサゴスズメ
 ヒサゴスズメ.前翅長30mm.
 昨年もヒサゴスズメがスズメガの先鋒隊だった.食草はハンノキであるようだ.錦大沼界隈はミヤマハンノキの林になっている.なるほど多いわけである.
 接写画像はこれからいくらでも貼る機会があるだろう.

 常連落ち蛾さんたちはひたすらスケールを置いて記録していくだけ.
 ○ウスバキエダシャク*2頭(16・18mm).モンキキナミシャク(13mm).
 ○カギモンヤガ(16mm).


 <アルテン馬場駐車場>
 案内板の影はヒゲナガカワトビケラだった.

 心が躍る.やっぱりわたしはチョウよりもこういうのの方が好きなのだと思う.昨年は出会っていないから2年振りの2回目である.
シャチホコガ
 純正のシャチホコガ.前翅長28mm.夜目には白っぽく見える.
 翅を閉じてとまる蛾のもっとも理念的な,範型となるスタイルである.毛並みと脚の投げ出しは大型のドクガ科を思わせるが,尾が翅の外にはみ出しているのはシャチホコガの特徴.

 また測定.
 ○カギモンヤガ(16mm).そろそろこれが最後になるだろうな.
 ○トビモンオオエダシャク(27mm).フトフタオビエダシャク(16mm).
 ○シタコバネナミシャク(13mm).
 ○ヒメカレハ(18mm).


 <覚生川通り>
 ○フトフタオビエダシャク(20mm).新鮮な個体.
 ○擦れた赤っぽいキリガ(16mm),チャイロキリガ
 ○14mmの擦れて分からない櫛鬚のシャクガ

 クモ2頭を見つける.フクログモの類と思われるが,新海『日本のクモ』を調べると交尾器で同定せねばならない種類である.
フクログモ
 同種が2頭近接しているのはおかしい.♂♀?
 画像が暗くなってしまったが,左.
フクログモ
 右.
フクログモ
 触肢から左♂,右♀というのはどうだろう.もちろん連中を一晩中観察して何か行動を起こすのを待つほど,当方はエネルギーも時間もない.
 もう1頭(♂)を少し離れた所で見つけるが画像割愛.


 <温泉駐車場> ひたすらスケール置き.
 ○ルリモンエダシャク(18mm).シタコバネナミシャク*4頭(すべて14mm).


 <温泉看板>

 (;゚д゚).... これも息を飲む.大物である.季節が「春半ば」に切り替わっているのが分かる.
ギンモンカレハ
 ギンモンカレハ.17mm.上翅の反射板は薄暗がりでもはっきり分かる.擬態的な意味はなさそうに思える.仲間の識別を視覚で行っているのだろうか.
 真上から.
ギンモンカレハ
 これも「丸蛾」.


 わたしの眼から見れば「素晴らしい蛾」が身の回りにどんどん出てくるようになったのに,彼らに気付く人はほとんどいないのだろう.
 もったいないと思う.スポーツイベントとかに力を注ぐよりも,こういう小さな生き物を知る機会を持った方がよほど人間性を向上させると思う.