体調不良とか科学とか星空とか.ナミシャクは (つ∀-)オヤスミー.

 体調不良で早退.慢性的に風邪のウィルスが体に住み着いているらしい.このまま長期滞在を許すと,わたしの中で組み替えが進んで「新型インフルエンザ」の発進基地になるかもしれないが,わたしではなく社会が悪いのである.


 Emmet『The Scientific Names of the British Lepidoptera』(Harley Books,1991)が届く.国内の古書店からなので早かったようだ.チョウについてなら,平嶋義宏『新版蝶の学名』(九大出版会)が学名本の決定版だが,蛾の学名解き本は貴重である.これでイギリスの分布している蛾なら大体なんとかなりそうである.
 さっそく本ブログの「Ecliptopera」と「Acasis」に追記.


 「ABOFANへの手紙」に続いて,「kikulog」の「血液型正確判断」の議論へ.「科学的な方法について」,「統計の用い方」など得るものが多い.


 あまり関係ない話.札幌出張での地下鉄の車内広告.
 どうやら学習塾の宣伝らしい.学習塾にせよ大学専門学校にせよ,生徒が集まりさえすれば大きなリターンが望めるから,宣伝は大切である.
 関西の大学の附属中学の入試問題が書いてある.「北極星を選べ」.ア〜エの位置は適当だが,だいたいこんな感じだった.(後記:カシオペアも裏返っている.われながらダメだなあ)

 もちろん間違えた.
 おそらく「カシオペアのM字の背中の所を交差させてそこから下方向へ何倍だかすると北極星」という知識があるかないかを問うたものだろう.そんなどうでもいい知識は忘れている.
 北天を見上げた時に,M字の下方向を視線をずらしていって「最初の明るい星が北極星」に決まっている.2等星なのではっきり区別できる.付近でその他のやや明るい星はこぐまのβ・γでこちらは2つ並んでいるので間違えない.りゅう座の尾の星はもう少し暗い.ここまでなら4等星ぐらいまでしか見えない街中でもたいてい分かる.
 もしも明るい星云々に迷うほど星がゴチャゴチャと見える良いコンディションなら,こんどはこぐま座のひしゃくの配列がはっきり認識できるはず.
 そもそも「カシオペア座がすぐに分かる」レベルで北極星が分からないはずがないじゃん.
 星空を見上げた時に,例えば「北斗七星の長さは約25°である」とか「オリオンの3つ星はほぼ天の赤道に重なっている(だから真東から上って真西に沈む」とかはかなり有用な知識である.
 でも「カシオペアを操作して北極星を探そう」は全然使えない,暗記なんかに値しない知識だと思う.
 だいたいねえ,明るさも何も分からない任意の星を勝手にドットされても,わたしは困るのである.実際に星空を見上げたことのない人間の作った問題なのかもしれない.「我が上なる星空と我が内なる道徳律」に感嘆したカントが知ったら泣くだろう.