「JoJo」出撃記(後半).いよいよ本陣へ.蛾写真の夜.

 (承前
 天気はちょっとした吹雪.6時にKさんが現れる.目的のお店に移動.車が坂をやっこらさと上っていく.
 到着.まるっきり住宅街のただ中で,周囲1キロは住宅ばかり.
 「JoJo」という飲食店.

玄米ごはん・カフェ・時々ライブ
雑穀と無農薬・低農薬野菜を素材に、砂糖を使わないお料理をご提供しています。

http://www7b.biglobe.ne.jp/~genmai-jojo/index.html

とのこと.これが「寿司」とか「蟹食べ放題!」とかだと偏食のわたしはたちまち足がすくむのだが,穀物ならば大丈夫である.


 看板がぶら下がっている.


 雪がひどい.ドアをくぐる.

 街の喫茶店ほどのスペース.4人卓が5つほど.小さいカウンター.


 オーナーのYさんがわたしのブログの読者で蛾屋の人である.はじめまして.
 Yさんは想像していたイメージとわたしの実物とが違うという.それはそうなのだろうなあ.わたしは狙って想像しないと思いつかないむさいおやじである.わたしの方は,Yさんについて「先入観を排す」というと偉そうだが単に頭が空っぽなので,なるほどこういう方なのだなと思った(Σ(゚д゚)オイオイ.ほめていないぞ.大体がわたしはほめるのが下手である.ごめんなさい).


 店内.
 まず初めに目に飛び込んできたのがカウンターの上の豆類.

 赤いのは皮むきのレンティル.緑のは緑豆.
 ドアの桟に乗っている置物の類.

 光っている鍋やざる.

 厨房内.鱗翅や甲虫が貼り付いている.


 Kさんが「おしゃれなお店でしょう?」と話しかけるが,わたしは上の画像のようなところばかり見ているので,歯切れの良い返答は返せなかった.「すばらしいでしょう?」なら答えやすかったのに.そのほか,店の隅の小型の電気ストーブに心が引かれたがそちらの写真は撮っていない.


 本のスペース.

 「菜食」とか「健康」とか「自然派」とかよりも,個性ある虫本が際だっている.逆さまなのは名著『札幌の昆虫』.


 セットメニュー(何パターンかあるらしい.名称は聞き漏らした).

 小豆入り玄米ご飯すり胡麻かけの接写.

 ひじきの煮たものの接写.

 美味しそうに撮れた.総菜で売っているのはやたら甘じょっぱいのだが,これは薄味.ひじきの味が分かる.海藻の味である.
 ゆでてあえた花芽の接写.

 芋のフライは大きすぎてファインダーの中でわけ分からなくなった.接写不能.みそ汁はレンズが曇った.
 (゚Д゚)ウマー.上等な夕食である.


 食後,厨房の手の少し空いたYさんが虫写真の束を持ってきて,蛾談義が始まる.主に手稲の公園で撮っているという.シンジュサンやウスタビガの写真がある.うらやましい.苫小牧にはどうやらいないようだが,札幌にはいるのである.ツトガ・メイガの写真の同定は,わたしの力では┐(´д`)┌オテアゲ.

 少し前に店内で蛾写真の展示会をやったばかりだという.100円ショップで買った額に入れて「天井に貼った」そうだ.すごいなあ.次回はぜひご連絡を.駆けつけますので.

 マイマイガの写真が数枚あった.この模様はエゾマイマイなのかなあ.


 Yさんは蛾の美しさを幾度も口にした.ああ,なるほど.そうだった.忘れかけていたことを思い出させられる.
 札幌の春は苫小牧よりも1週間ほど早い.Yさんの元へ,素敵な蛾たちがまた訪れますように.


 20時においとまということで,楽しい蛾の夜は終わり.本来の営業時間をはるかにオーバーしていた.
 接続なしの普通列車で帰苫.タクシーの運転手は久しぶりに無口な人だった.
 Kさん,Yさん,どうもありがとうございました.宣伝には全然なっていない当記事が営業的にマイナスであるということでしたらご連絡ください.削除しますので.