モンシロツマキリエダシャク.ミツボシツマキリアツバ.エゾカギバ.ウスアオエダシャク? エゾソトジロアツバ.ウスグロノコバエダシャク.マエジロヤガ.ヒメカレハ.ハネナガブドウスズメ.キンオビナミシャク.キバラケンモンの類.

 トーシローの虫写真なんざあ,歯を食いしばってやるようなもんとはとても思えないが,でも仕方ない.


 風はほとんどないが,今夜も空気に潮の香りがする.
 出撃のために車のライトを付けると,蛾があわてた様子で飛びだして家の壁にとまった.
モンシロツマキリエダシャク Xerodes albonotarius
 モンシロツマキリエダシャク

大沼公園駐車場

 ○アツバ亜科の模様の蛾.膝をついた瞬間に逃走.

 これは見ただけですぐ分かる.
ミツボシツマキリアツバ Pangrapta vasava
 ミツボシツマキリアツバ.翅を立てていて測定できず.画像では隠れている前翅後角部分に白点が3つ固まっていて和名の由来になっている.

 これも同定とは無関係なアングル.
エゾカギバ Nordstromia grisearia
 エゾカギバ.16mm.これでも頭を高く上げている方.

 ウスアオエダシャク? 逃走.
ウスアオエダシャク Parabapta clarissa
 昨日のフタスジウスキエダに比べると,地色がはっきり白く,横線が分かりやすい.

 逃げたアツバと同種かどうかは分からないが,とにかくアツバと再開.
エゾソトジロアツバ Bomolocha bipartita
 これはエゾソトジロアツバ.14mm.情報の少ない北方系の蛾だが,苫小牧では普通に見られる.
 学名は Bomolocha bipartita .属名は「道化」.道化の衣装がしばしばツートンカラーであることかららしい.種小名は「2つに分けられた」.こちらも前翅の模様から.

 雨が一滴,まぶたに当たった.思ったよりも早い.のんびりしていられないと思う.

アルテン温泉看板

 ●オオハガタナミシャク(13).割愛.
 あとはトビケラばかり.ケバエらしき小バエ.

馬場駐車場

 中型の蛾が灯火から落ちてくる.翅を開かない.
ウスグロノコバエダシャク Odontopera bidentata
 これが最大に翅表の見える画像.ウスグロノコバエダシャクだと思う.19mm.初見.
 学名は Odontopera bidentata .これは簡単.属名「歯を持っている」.種小名「2本の歯が生えている」.

 ●ウスジロエダシャク(17).
 ●マダラコバネナミシャク(15).まだ痛みの少ない個体.

 マエジロヤガ.13mm.
マエジロヤガ Ochropleura plecta
 似た模様の蛾が他にいる(マエキヤガとかコキマエヤガとか)のだが,紛らわしくはない.
 学名は Ochropleura plecta .属名は「青白いあばら」.種小名は,由来する語と考えられる「織り込む」「処罰する」が同じ“plecto”で,しかも文法的にどうすれば“plecta”になるかわたしの力では分からない.

 大きめの雨粒が急に降り始めてくる.物置小屋方面の探索はパスしよう.そう思っていると眼の前に蛾が落ちてくる.

 ヒメカレハ.24mm.大きい.
ヒメカレハ Phyllodesma japonicus
 ヤガやシャクガに比べて眼が小さく,もっさりした印象を与える.

 ちょっとの間に,落ち蛾が増えている.雨になると,蛾たちはとりあえず地面に降りる性質があるものかもしれない.普通の環境ならそこから容易に雨宿りに移れるだろうが,ここのような舗装の上に落ちてしまうと,そのまま体温が下がって動けなくなり,朝,鳥に捕食されるに違いない.

 スズメガも降りてきていた.今シーズンのスズメガ第4号.
ハネナガブドウスズメ Acosmeryx naga
 お約束の画像.ハネナガブドウスズメ.38mm.
ハネナガブドウスズメ Acosmeryx naga
 これもお約束.検索で迷い込んでこられた方は結局ハネナガブドウスズメがどういう蛾なのか分からないだろう.そういう性質のブログである.

 スズメガを雨の当たらない場所に移動させようと思う.指を出すと驚くほど簡単に乗ってくる.樹の幹へ貼り付ける.
 わたしも急ぎ移動.カメラを上着の下に押し込む.

温泉駐車場

 キンオビナミシャク
キンオビナミシャク Electrophaes corylata
 18mm.これも知らない人には分からない画像.今日はそういうのばかりである.

 キバラケンモンの類.20mm.
キバラケンモンの類 Trichosea sp.
  Trichosea(「毛の生えている」の意)属の蛾3種は後翅で同定する.そして翅を広げてとまっていることはまずない.

 この蛾も移動させようとしたが,頑なに舗装にしがみついて動こうとしなかった.